下柳剛のシモネタ発見

福原忍は「ほんまええヤツ」 柔軟な発想と好奇心で選手寿命延長

[ 2014年12月8日 05:30 ]

 どうも~! スポニチアネックス読者のみなさん、いかがお過ごしですか。下柳です。

 それにしても、急激に寒くなってきましたな。先週なんかはまだ暖かい日もあったのに。

 阪神に目を向ければ、8日は新入団選手の発表&記者会見。それぞれにどんな個性があるのか、楽しみやね。オレは1990年のドラフトやったから、もう24年も前か。ダイエーだから、福岡市内のホテルでね。すぐには出てこんけど、また何か面白い話しを思い出したら、こちらで紹介させてもらいます。

 ということで、今回は阪神でチームメートだった福原忍投手について書かせてもらうことにしますわ。

 忍はほんまにええヤツでね。常に同じペースで野球に取り組める子や。でも、ゲームに入ると、すごく熱いんやけどな。新聞記者の人からも「試合後の福原は別人や」と聞いたことがあるわ。

 今年も内転筋のケガで登録抹消になったときは、すぐにメールをもらってね。オレからは「焦ってやるな。ちょっと休む代わりに肩、体幹のトレーニングはしっかりやっときや!」と返信させてもらった。

 数年前のことやけど、ラガーの散歩で、たま~に違うルートを通ることがあった。その時は忍の家の前を通るんやけど、何を思ったのかラガーは必ず忍の家の前でウンコをするんや。すぐに忍に電話して

 「ゴメン、またラガーが家の前でウンコしてしもた」

 そしたら忍は笑いながら、こんな風に言う。

 「シモさん、全然良いっすよ。自分が片付けておくんで、そのまま散歩行ってください」

 ほんまに、先輩思いやね。もちろん、ちゃんと片付けから行ったけどな(笑)。

 さっきも少し書いたけど、野球に対しては本当に真っすぐでね。自主トレなんかも沖縄へ一番乗りして、黙々とトレーニングして。若い頃に肩の手術をしてしんどいこともたくさんあったやろうけど、来年でプロ17年目やもんな。一時期、真っすぐが130キロ台まで落ちてクビになりかけたこともあったけど、山本昌さんからのアドバイスがはまって再生したよね。歩幅を広げるようになって。38歳になる今季も、真っすぐは150キロ投げとったもんね。大したもんや。この年齢で。

 福原が人の意見を聞かず、我が道を行くタイプやったら、とっくに野球人生は終わってたんやないのかな。でも、忍には柔軟な発想と、試行錯誤できる好奇心があった。当然、持って生まれた体の強さもあるんやろうけど、それ以外の部分で選手寿命を延ばせたように思うよね。

 忍とはよく野球談議をかわしていたんや。で、ある時、オレが大事にしていた「インターバル」のメニューを一緒にやることになった。

 ここで少し「インターバル」を説明させてもらうと、50メートル走から始まって、40、30、20、10を休まずダッシュする。そこで心拍数を上げたまま、ブルペンで15球の投球練習をするんや。ここまでが1セット。それを5か7セットと決めて、オレは月1回必ずやるようにしていた。

 この練習を取り入れるようになったきっかけは、日本ハム時代やった。この「インターバル」はリハビリ組が実戦復帰前の最後に行うメニューやった。オレもどこかのタイミングでやってみたら、めちゃくちゃしんどい。でも、その時に「これは良い練習や」と確信することができた。

 1セットだけでも大概しんどいけど、2、3セットと増えていくに従って脈拍は上がる一方。当然のことながら、ゼーゼーハーハーしながらの投球になる。あまりのしんどさに、集中力も途切れがちになってきてな。文字通り、心と体を極限まで追い込むわけ。でも、疲れれば疲れるほど、余分な力が抜けて、良い投げ方になる。それだけじゃなく、体がバテたとき、どういう体の使い方をすれば良い球を投げられるのかも分かってくるからね。

 一石二鳥いや、三鳥、四鳥ぐらいやないか。試合でピンチを迎えれば緊張して、脈拍数が上がってくるけど、そんな時ほど、この「インターバル」が心の支えになってくれた。これは楽天へ行ってからも、欠かさずやっていたよね。

 え、忍? オレと一緒にやった、1回切りやないか? そのあと、何回か誘ったけど、そのつど「シモさん、それだけは勘弁してください」って逃げ回っとったもん(笑)

 最後に。忍はよく飯を食うんだよ。見てて、本当に気持ちいい。でも、そろそろダイエットを勧めようかと思ってる。体重があんまり増えすぎると、足腰への負担が大きくなるからね。よし、今度、一緒にジョギングでもしてみるよ!

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