日めくりプロ野球 7月

【7月18日】1992年(平4) 史上初!夢の球宴で夢の3連続本塁打!MVPは石井浩郎

[ 2009年7月1日 06:00 ]

賞金200万円と多数の副賞を獲得した石井
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 【全パ6-1全セ】4回まで3安打に抑えられていたパ・リーグの強打線が球宴初出場の三塁手の一発で目覚めた。
 5回先頭打者の6番石井浩郎(近鉄)は全セ2番手の中日・小松辰雄投手の外角ストレートを振り抜くと、亀山努中堅手(阪神)の頭上を越えて白球がバックスクリーンを直撃した。0-0の均衡破る1号本塁打。あまりの嬉しさに全力疾走に近い速さでベースを一周した。

 1打席目は阪神・仲田幸司投手の前に1球もバットを振れず3球三振。「甲子園もオールスターの雰囲気も、何もかも初めてで金縛りにあった感じだった。(見逃し三振をしたので)次は何でも振ってやろうと思っていた」。
 8回には与田剛投手(中日)から勝利を決定付ける適時2点二塁打。見事MVPを獲得した。ルーキーイヤーの90年、神宮でのジュニアオールスターでもMVPに輝いた石井。史上初の“2階級”制覇で、賞金200万円と33型テレビ、BSチューナー内蔵Hi-Fiビデオに加え、ホームラン賞の賞金3万円とCDラジオプレーヤーの“みやげ”まで手に入れた。
 話はまだ続く。愛称「オヤジ」こと西武・田辺徳雄遊撃手がカウント2-0から小松の真ん中に甘く入ったチェンジアップをすくい上げ、左翼への本塁打。「すごいホームランを目の前で見せられたので、なんとかヒットだけでも打とうと思って」という2打席目。前半戦、パ・リーグの首位打者も本塁打は6本のみ。石井とともに初出場の晴れ舞台で球宴初本塁打を放った。
 これで2者連続。「2人続いたからね。オレも打たないわけにはいかないでしょ。狙ったよ」とダイエー・佐々木誠右翼手。フルカウントまで粘り、小松のストレートを完璧にとらえると、右翼スタンドに飛び込む見事な本塁打となった。
 真ん中から左、そして右へときれいに3方向へ打ち分けた3発。85年4月17日、同じ甲子園球場で阪神のランディー・バース、掛布雅之、岡田彰布のバックスクリーン3連発本塁打を思い出させる真夏の大花火ショーだった。打たれた小松もこれだけ豪快にやられれば、お手上げ。「僕にとって最後のオールスターになるだろうし、いい思い出になったよ」と、16年目のベテラン右腕は強がってみせた。
 42年目の球宴で過去1イニング3本塁打は3回。60年(昭35)の第3戦(後楽園)で全セのマイク・ソロムコ左翼手(阪神)、巽一(たつみ・はじめ)投手、佐藤孝夫中堅手(いずれも国鉄、現ヤクルト)が最初。続いて70年の第1戦に山崎裕之二塁手、有藤通世三塁手(いずれもロッテ)、長池徳士右翼手(阪急、現オリックス)が達成。87年は第3戦(甲子園)でディック・デービス一塁手(近鉄)、石嶺和彦左翼手(阪急)、村上隆行遊撃手(近鉄)が記録していたが、3者連続は初めてだった。
 田辺は3安打猛打賞で優秀選手賞を獲得し、賞金100万円とテレビをゲット。「僕が仕上げたんだから、せめて何か…」と訴えた佐々木はホームラン賞のみ。しかし、賞がもらえなかったことで佐々木は奮起した。7月21日の第3戦(県営宮城、現Kスタ宮城)で球宴2号本塁打を打ち、優秀選手に。以後93、94年と連続して球宴でアーチをかけ、いずれも優秀選手に選ばれ、毎年100万円を手に入れた。

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