日めくりプロ野球 5月

【5月19日】2006年(平18) 松坂大輔、斉藤和巳、八木智哉、パ初1日で投手3打点

[ 2010年5月1日 06:00 ]

 交流戦2年目でパ・リーグが19打点に対し、セ・リーグがわずか2打点。この日までに投手がたたき出した打点の差は実に17点もあった。普段打席に入らないパ・リーグの投手の方が打撃で活躍している象徴的なシーンが、雨の横浜、神宮、そして広島で見られた。
 快音を残して打球は左中間へ飛んだ。4回、西武・松坂大輔投手が横浜・秦裕二投手から放った二塁打でライオンズは5点目を入れた。

 横浜高3年夏、神奈川大会を制し、甲子園春夏連覇の一里塚となった横浜スタジアムで9年ぶりに公式戦登板。投げる方は高校の先輩多村仁中堅手、同い年の村田修一三塁手に一発を食らい7回7失点も、“副業”のバットではプロ入り5本目の安打に、6年ぶりの打点をマークした。
 「意外と二塁まで行くのは疲れました」と松坂。甲子園でも鹿児島実業の杉内俊哉投手(ソフトバンク)から本塁打を放ったバッティングの片りんを見せたが、“本業”のピッチングではピリッとしなかっただけに、嬉しさは半分。試合は10―7で西武が勝ち、8回途中コールドゲームで雨にも助けられた6勝目に苦笑した。
 神宮ではソフトバンクの斉藤和巳投手が6回2死満塁で、試合を決める中前2点適時打をヤクルト・館山昌平投手から打った。「振ったら当たった。まぐれ」と謙そんした斉藤。投手として芽が出なかった入団4年目に、当時の根本陸夫球団社長の意向で打者転向が検討されたこともあっただけに、バッティングはまんざらでもなかった。ファームの試合では打席に立ち、安打も打点も記録したが、1軍では9打席目にして初安打初打点だった。
 しかし、こちらも喜びは半分といったところ。雨でぬかるんだマウンドに苦労し、7回途中まで118球、7安打3失点。リリーフを仰ぐ展開に納得がいかなかった。6―3でソフトバンクが勝ち、斉藤も5勝目を挙げたが、これも雨天のため8回コールドゲームでの勝利だった。
 投げて打って大活躍のルーキー左腕は広島をシャットアウトした。日本ハム・八木智哉投手は9回1死でコールドゲームながら、広島に散発4安打でプロ初完封勝利をマーク。「初完封だけに最後まで投げたかったという気持ちは正直ありました」と八木は複雑な表情だったが、広島のエース大竹寛投手に勝ったことには「相手がエースだけに嬉しい」と笑顔をみせた。
 打っては5回無死三塁で、右翼線適時二塁打で貴重な2点目をはじき出した。「ダメもとで真っすぐ一本に絞って打ったら、野手のいないところに飛んだ」と八木。山梨・日本航空高3年夏、甲子園の1回戦で2点本塁打を放ったバッティングは健在だった。
 1日でパ・リーグの3投手が打点を挙げ、しかも勝ったのは交流戦史上初。交流戦になると、なぜかパの投手の方がいいバッティングをみせる。トータルの勝敗でもパの方が優勢。投手が打つと打線が活気づくという球界の常識がここでも生きている。

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