日めくりプロ野球 4月

【4月30日】2005年(平17) あの時も優勝した!ロッテ“日替わりメニュー”で45年ぶり!

[ 2010年4月1日 06:00 ]

 【ロッテ2―1ソフトバンク】1点リードの9回裏、長打が出れば逆転サヨナラ負けの場面。それでもロッテ・小林雅英投手は落ち着いてソフトバンク1番大村直之中堅手を二ゴロ併殺打に打ち取った。辛くも1点差で逃げ切ったのがよほど嬉しかったのだろう。ベンチからボビー・バレンタイン監督が顔を紅潮させ、興奮しながら出てきた。
 「試合の終わり方はいろいろあるが、最後は内野手が落ち着きのあるプレーで締めてくれた」とナインを褒めちぎった指揮官。俊足の打者走者大村を併殺に仕留めた最高の幕引きでチームはガッチリ首位をキープ。4月最後の試合を制した。

 これで9連勝。月間の勝ち星は実に18を数えた。過去、春先に快進撃したシーズンは何度かあったが、この9連勝の他に6連勝も1度あり、負け数はわずかに5。月間18勝は、ロッテにとって実に45年ぶり。前身の大毎オリオンズが1960年(昭35)6月に20勝を挙げて以来の快挙だった。
 45年前は破壊力満点の「ミサイル打線」が看板だった。だが、05年のスタイルは“日替わり”打線がおもしろいように機能したシーズンだった。
 4月末時点で28試合を終了したロッテは、すでに27通りの打線を組んでいた。レギュラークラスの選手の中で、全試合出場は皆無。4月最後の試合となった、首位攻防のソフトバンク戦でも打率3割6分6厘で首位打者の福浦和也一塁手をスタメンから外した。「29日の試合の最終打席で左手親指に違和感を覚えたと報告があった」とバレンタイン監督。他の打順はいじっても「3番・福浦」だけは変更しなかった監督だが「休養も戦いのうち。1日休んで次からまた勝利に貢献してほしい」と迷わず、代役の李スンヨプを3番に使った。
 代役でありながら代役でない、起用された選手が期待に十分応えるから、日替わり打線は威力を発揮した。福浦に代わって出場した李は6回に右前打を放ち、2点目となる追加点を呼んだ。プロ野球選手ならすべての試合にスタメンで出たいというのが本音。だからこそ、休養が与えられ、次の出番が回ってきた時には、1試合でも多く出たいと気合が入り、結果が出る。競争意識を植え付けたことがロッテ快進撃の隠し味だった。
 結局ロッテはシーズン144試合で125通りの打線で戦い、ペナントレース2位ながらクライマックスシリーズでソフトバンクを破り、日本シリーズへ。セ・リーグの覇者阪神を4勝0敗で一蹴し、31年ぶりの優勝を果たした。“優勝チームは打線が固定している”という、これまでの常識を覆したボビー采配は、停滞気味のプロ野球界において痛快な戦法であった。

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