日めくりプロ野球 4月

【4月28日】2007年(平19) いよいよ残り1ケタ!田中幸雄、あと9本で出た“初本塁打”

[ 2010年4月1日 06:00 ]

 【日本ハム10―2楽天】楽天の息の根を止める一発が7回に飛び出した。日本ハム22年目の大ベテラン、田中幸雄内野手が放った左翼席中段に飛び込むシーズン1号弾。代打満塁本塁打は杜の都仙台の夕暮れ時を彩った。
 「風だな、風。うまく乗ったよ。負けないように振っただけさ」と謙そんしたが、打った瞬間の感触はバッチリ。チームはこの9試合一発なしという、深刻な状態だったが、田中の一発はチームにも活気もたらした。

 8回には代打の金子洋平外野手が「体に触ってもいいですか?」とボディタッチ。“御神体”効果はてきめん。楽天・有銘兼久投手から左中間最深部に突き刺さる代打本塁打を放った。
 田中自身、ゆっくりベース一周できるのは久しぶりだった。05年8月29日の同じ楽天戦で放って以来、607日ぶりの一撃。代打本塁打は4本目、グランドスラムは6本目だったが、これが代打満塁となると通算1991本目のヒットで初の“大仕事”だった。
 大台の2000本まであと残り9本での“初体験”。しかし、心中は決して穏やかではなかった。もちろん本塁打は嬉しかったが、04年に残り99本となった時点で達成確実とみられてから4年目のシーズン。トレイ・ヒルマン監督の若返り方針で、出番は激減していた。
 代打中心では思うように安打数は伸びない。中には「2000本打って名球会に入るまで、あのオッサン粘るつもりやで」と陰口を言う者もいた。若手中心といっても、ベンチには毎日入る。肩身の狭い思いをしながらも、田中は日々出番が来たら最高の仕事ができるように備えた。
 残り18本でスタートした07年はこれで9安打目。残りいよいよ1ケタとなったことで、田中のピッチは否応なしに上がっていった。5月17日、楽天12回戦は田中が育て鍛えられた東京ドームでの試合。スタメン出場し4回、山村宏樹投手から右前打を放ち、史上35人目の2000安打の大台にたどり着いた。22年間、3割一度もなしの到達は、巨人・柴田勲外野手と2人だけという珍しい記録。あと86試合遅かったら、かつてのボス大島康徳監督がもつ2290試合目の達成という、最速ならぬ“最遅”記録を更新するところだった。
 日本ハムの次の生え抜き選手による2000本安打は誰になるのか。現役最多は金子誠内野手の1426本(10年4月28日現在)。あと574本。3シーズンでは足りず、4シーズンはかかりそうだ。金子も10年で17年目のベテラン。残された時間は決して長くない。

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