日めくりプロ野球 4月

【4月1日】2007年(平19) ウソじゃないよ!フェルナンデス、山崎武司1回に満塁弾2本

[ 2010年4月1日 06:00 ]

07年の1号本塁打を満塁弾で飾ったフェルナンデス(右)。この後山崎が続いた
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 【楽天10―1オリックス】エイプリルフールの日曜日。ウソのような本当の話が楽天の本拠地・仙台であった。
 オリックス2回戦の3回、8番DHの山崎武司の左前打をきっかけに、先発の吉井理人投手を攻め2死満塁の好機をつかんだ。4番ホセ・フェルナンデス三塁手に打順が回った。開幕直前に夫人が出産、開幕戦を欠場して母国に帰国、とんぼ返りで日本に戻ったが、3月31日の本拠地初戦は体調不良で欠場。この日こそ、フェルナンデスにとって真の開幕戦だった。

 吉井が三振を奪いにいったフォークボールが高めに浮いた。バット一閃、打球は高々と舞い上がり、多くのイーグルスファンの待つ左翼席中段に飛び込んだ。
 先制のグランドスラムは本人シーズン1号アーチに。06年5月26日の交流戦、対広島戦(フルスタ宮城)で黒田博樹投手から打って以来、1年ぶり自身3度目の満塁本塁打となった。
 これでベテラン吉井もグラッときた。ヒットは1本だけで2四死球で再度満塁の場面をつくってしまい、迎えたのはフェルナンデスの満塁弾を呼ぶきっかけをつくった山崎だった。
 「そういえば中日にいた時にやられたっけなあ」。打席に向かう山崎はふとそんなことを思い出した。96年10月9日、シーズン最終戦の阪神―中日26回戦(甲子園)で、阪神の新庄剛志、塩谷和彦両選手が中日・金森浩一投手から1イニングに1本ずつ計2本の満塁本塁打を記録した。その時、左翼のポジションから打球が頭上を通過するのを見ていたのが山崎だった。
 そんなことを思っているうちに、山崎はフェルナンデスに続いて、左翼席中段に突き刺さる満塁ホーマーを放った。1イニング一挙8点。それが満塁本塁打2本によるものという、漫画でも出てこないようなストーリーでなんと8点を先制。プロ野球史上3度目の1イニング2満塁本塁打でそのまま楽天は大勝、連敗は4で止まった。
 実は山崎、開幕以来絶不調で31日のオリックス戦では3三振。打率1割を切り、野村克也監督は先発から外す決意をした。が、その時、データを見直してみると、山崎が予告先発の吉井に前年9打数4安打1本塁打4打点と強いことが判明。打順は8番に降格もスタメンに名を連ねた。
 山崎復活を支えたのは家族の後押しとともに、池山隆寛打撃コーチだった。3三振した試合後、映像で打撃フォームをチェック。「いい時は打つ瞬間に背中が反っている」と池山コーチ。早出特打ちで意識しながらバットを振って試合に臨んだ。
 「8番でもなんでもいい。使ってもらわなきゃホームランも打てんわけやし。監督、ありがとうございました」と山崎。スタート時の不振がウソのように山崎はシーズン中打ちまくり、43本塁打108打点で2冠王。エイプリルフールの満塁弾は両リーグでの本塁打王(3人目)という夢のような話へと続いていった。

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