日めくりプロ野球 4月

【4月1日】2000年(平12) 松坂命拾い…パ・リーグ初!西武2年連続サヨナラ発進!

[ 2009年4月1日 06:00 ]

慶大出身の95年ドラフト1位。捕手としてのイメージが強いが、ライオンズでは外野、一塁手としての出場が多かった高木。通算599安打、56本塁打
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 【西武6-5日本ハム】糸を引くようなライナーがセンターへ抜けると、三塁走者の西武・松井稼頭央遊撃手が小躍りしながらホームを踏んだ。打った鈴木健三塁手の周りに歓喜の輪があっという間に出来上がり、背中だの頭だの所構わずビシバシ叩かれ放題。延長10回、1点リードされながらも、見事な逆転サヨナラ勝ちで西武は日本ハムとの開幕戦を制した。

 99年の開幕戦もダイエー相手に1-0でサヨナラ勝ち。2年連続の西武の開幕戦サヨナラ勝ちはパ・リーグ51年の歴史で初の快挙。昨年まで就任以来開幕戦4連敗だった東尾修監督だが、突然ツキ出しての劇的な勝利。開幕戦初先発の2年目19歳の松坂大輔投手も7回3失点ながら黒星は付かず“強運”なスタートとなった。
 サヨナラ打を放った鈴木健の勝負強さは過去3年間の延長戦打率が4割4分という数字に表れていたが、リリーフした下柳剛投手の制球が甘くなり痛打を浴びた背景には、鈴木健のネクストに控えていた6番打者の存在も見逃せなかった。鈴木健も言った。「後ろに大成がいるので気楽に打てた」。
 西武の6番で2年ぶりにスタメンに名を連ねたのは、高木大成左翼手。この日は4打数2安打4打点。敗色濃厚だったチームを2度にわたりそのバットで救ってきた。
 7回、3点を追う西武は3年連続開幕戦完封勝利を狙う日本ハム・岩本勉投手をようやくつかまえ、無死二、三塁の好機。岩本の渾身のストレートに高木のバットが一閃。打球はライオンズファンで超満員に埋まった右翼席中段まで飛んでいった。
 高木の同点3点弾もつかの間、8回にウイルソンのソロアーチで再度リードを許した西武。しかし、ツイている男にはチャンスが回ってくるものである。9回裏、1死2塁で高木が今度は助っ人守護神ミラバル投手から左中間を破る二塁打を放ち、再び同点に追いついた。
 「初回の借りがあったしね」と高木。岩本の立ち上がりを攻め、2死満塁の先制機に145キロのストレートを空振り三振。松坂を援護することができず、苦戦の一因となった。
 開幕戦に期するものがあった。昨年はキャンプ2日目にして右足首のじん帯断裂。4月3日、サヨナラ勝ちで沸く西武ナインの姿をリハビリ中の高木はテレビを通してながめるしかなかった。「こうやって開幕戦に出られることが嬉しい」と話していた左打者が大暴れした20世紀最後のオープニングゲームだった。
 右ひじや手首を痛め、その後はなかなか満足にシーズンを送れなかった高木は05年に惜しまれながら引退。スカウトの道もあったが、西武球団職員に転身。ユニフォームからスーツに着替え、選手時代の経験を生かし、ファンサービスを中心にスポーツビジネスの世界で新境地を開いている。

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