日めくりプロ野球 3月

【3月27日】2005年(平17) 楽天、歴史的1勝の翌日は歴史的大敗

[ 2011年3月27日 06:00 ]

 【ロッテ26-0楽天】なす術がない、とはこういうことを言うのだろう。新生球団、楽天ゴールデンイーグルスは千葉マリンスタジアムでのロッテ2回戦で、被安打24与四死球14、0-26の大敗を開幕2試合目で喫した。

 太平洋戦争終了直後の46年(昭21)7月15日、富山・高岡で近畿グレートリング(後の南海、現ソフトバンク)がゴールドスター(現ロッテ)を相手に同じく26-0で大勝した試合と59年ぶりに並ぶ、完封試合としてはプロ野球史上最大の得点差試合。2リーグ分裂後は初となった。

 ゴールドスターは7本のヒットを放ち、通算310勝右腕・別所昭(後に毅彦)投手に抵抗したが、楽天打線はこの日渡辺俊介投手の前に、長坂健治捕手が6回に放った中前打の1本のみ。4回にも四球で走者が出塁したが、いずれも併殺打で塁を進められず、終わってみれば残塁0。ほぼ無抵抗で屈辱的な敗戦と向き合わなければならなかった。

 「何ともなりませんでした。ファンの方に申し訳ない。いろいろなことが起きると頭にあったが、想像を超えてしまった」。5位近鉄と最下位オリックスの合併で選ばれなかった選手と“ロートル”扱いされた各球団から移籍してきたベテランからなる寄り合い所帯での苦戦は予想していたが、まだ開幕2戦目。早くも田尾安志監督の理解がはるかに及ばないような試合をしてしまった。前日の26日、エース岩隈久志投手が5安打1失点で完投勝利。開幕戦白星だけでなく、51年ぶりの新規参入球団の歴史の1ページを開く初勝利の感激から1日でチームの現実の力を見せつけられたことに、指揮官は茫然とするしかなかった。

 球団新記録となる26得点を挙げたロッテは、勢いづいた。ベンチ入り25選手に次ぐ選手として、ファンに与えられている背番号26と同じだけの点数にスタンドは大盛り上がり。初スタメンで2番に起用した3年目の西岡剛二塁手が三塁打を含む4安打と大活躍、大味な試合になりがちな大量得点ゲームをサブマリン投手が完封と、満点以上のナイスゲームににボビー・バレンタイン監督はご満悦。開幕戦で土をつけられたイーグルスについてキツイひと言を残した。「岩隈が投げた時はいいチームだね」。

 ボビーの指摘どおり、5位日本ハムにすら25ゲーム差をつけられダントツの最下位に沈んだ楽天の1年目は岩隈頼みのシーズンだった。チームの勝利数38の約4分の1近い9勝をマークした岩隈だが、次に勝ち星が多かったのはリリーフエースの福盛和男投手といった具合で、先発投手陣がまともに機能しなかった。

 その岩隈でさえ15敗してしまい、防御率は4・99。前年の04年、防御率リーグ2位の3・01の投手がわずか1年で規定投球回数に達したパ・リーグの投手15人の中で一番悪い防御率となってしまった。

 得点力のないチームで投げていれば、投球も力みが増して荒れてくるもの。近鉄最後の年の04年に15勝2敗の岩隈の敗戦数の急増は、ピンチで踏ん張れなかったことが大きく、04年は得点圏で打率2割6分に抑えていたが、楽天では3割3分3厘に急上昇。満塁では7割5分の確率でヒットを許していた。(08年3月27日掲載分再録 一部改変)

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