日めくりプロ野球 3月

【3月23日】2008年(平20) ホークス史上51年ぶり3人目 鉄腕大場翔太 初登板初完封

[ 2010年3月1日 06:00 ]

初登板初完封勝利を収めた大場。3戦目も完封勝ちしたが、09年までで通算4勝。10年は飛躍の年にしたい
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 【ソフトバンク4―0楽天】試合時間3時間25分。終わってみれば133球を投げ8安打を浴びながら無四球完封勝利を挙げていた。地元福岡での開幕シリーズ。2試合連続サヨナラ勝ちで盛り上がるソフトバンクは、3戦目にドラフト1位ルーキー、大場翔太投手を先発で起用。期待以上の投球で3連勝。最高のスタートを切った。

 ホークスの新人投手の初登板初完封勝利は、1940年(昭15)3月15日、対イーグルス戦での清水秀雄投手、57年3月31日、対近鉄戦での木村保投手以来、51年ぶり3人目の快挙。木村の完封は開幕2戦目で、大場は3戦目だったが、大きな違いは木村が2四球だったのに対し、大場は無四球。新人の初登板初勝利、しかも無四球は88年10月2日の大洋・野村弘(弘樹)投手以来3人目だったが、パ・リーグ初、開幕シリーズでも初という球史に残る初勝利となった。
 3回の1死二、三塁、7回の2死満塁のピンチをすべて直球勝負で切り抜けた。「きょう一番いいボール。苦しくなったら真っ直ぐで勝負しようと思っていた」と大場。逃げない真っ向勝負の気迫がフォークは高めに浮き、スライダーが甘く入っても楽天打線が打ち損じ完封勝利をもたらした。
 ドラフト会議で6球団が競合した人呼んで“平成の鉄腕”もオープン戦では3試合に投げ防御率9・22。1軍入りしたものの、期待料込みの部分が大きかった。このままでは…と大場は開幕1週間前、東洋大時代の投球フォームとオープン戦でのフォームをそれぞれDVDで見比べ、体重移動とリリースポイントがおかしくなっていることを突き止めこれを修正した。
 さらに大場は独自の調整法をしたいと首脳陣に直訴した。新人投手としてはこれまであり得ない要望だったが、大場にとっては死活問題だった。オープン戦の時は、投手コーチの指示で登板前日は30球程度の調整で翌日の試合に臨んでいたが、これを大場はその倍以上の70球を投げたいと申し出た。大学時代のやり方だった。登板前の3日間で計200球以上を投げ込み、肩を作った大場は初登板のマウンドに立った。
 「ホッとしました。監督さんや周囲の人の期待に応えることができたのが嬉しい」。最高のデビューとなった大場はさらに4月5日のロッテ5回戦(千葉マリン)で7者連続を含む16奪三振の球団新記録で無四球完封。底知れぬ新人の活躍に何勝するかと、ファンは夢を描いたが、大場の活躍は事実上ここまで。5月3日のオリックス戦で3勝目をマークしたのを最後にその後2軍へ。気持ちの強い投手だけに崩れると歯止めがきかず、修正が難しかった。
 09年も1勝止まり。10年は3年目となるが、巻き返しはなるか。秋山幸二監督の期待は大きいだけに奮起するしかない。

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