日めくりプロ野球 3月

【3月17日】2001年(平13) あの清原以来!内川聖一、1軍当確弾!

[ 2010年3月1日 06:00 ]

その素質を認めながら開花するまで時間がかかった内川。尾花監督は2010年、「内川1番構想」も抱いている
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 【オリックス8―3横浜】雨脚が強くなる中、大敗濃厚の横浜に「唯一の収穫」(森祇晶監督)の一発が出た。ドラフト1位ルーキー、内川聖一遊撃手が6回、オリックス・具台晟投手から左翼へ2点本塁打を放った。
 オープン戦とはいえ、これがプロ入り初本塁打。スライダーをうまく腕をたたんで弾き返した一撃だったが、「カウント1―2から狙い球の直球を見逃してしまった」と喜びよりも反省の弁が先に出た18歳の新人。それでもシドニー五輪で日本代表がひねられた韓国左腕投手からのホームランは格別なようで「凄い投手から打てて嬉しい」と表情を崩した。

 ドラ1といっても高校から来た選手。ファームで3年くらい育ててから1軍へ、という育成方針を球団では考えていたが、キャンプ中盤に負傷した選手に代えて内川を昇格させた森監督はそのプレーを見て驚いた。「バットの振りもいいが、守っていてもセンスがいい。いろいろな新人を見てきたけど、高校出でこのレベルはそういない。上の連中と混じってやっても、物怖じしないのも悪くない。下で育てるのもいいが、上に置いて高いレベルの中でもまれるのも彼にとっては勉強になる」。
 オープン戦の1軍帯同が決まった内川が初本塁打の前に首脳陣にアピールできたのが、2日前の近鉄戦(大阪ドーム)。9回、1死三塁の場面で内川に出たサインはスクイズ。高校時代通算43本塁打。「1度もやったことのない」小技だったが、カウント1―1から一発で投手の前に転がし成功させた。大味なベイスターズの野球からの脱却を図っていた森監督はこれを大いに評価。黒江透修ヘッドコーチは「印象に残るプレー。開幕1軍?あるかもね」と話した。
 内川は開幕1軍ベンチに入った。チームでは前年00年に99年のドラフト1位田中一徳外野手を開幕から上のメンバーに入れたが、西武で9年、横浜1年目の森監督にとっては、86年の西武時代に清原和博内野手を開幕1軍に置いて以来のこと。清原のようにプロ2打席目で本塁打のような派手なデビューではなかったが、内川は開幕戦となった3月30日のヤクルト1回戦(横浜)に代走で出場。1年目の開幕シリーズからプロの雰囲気を味わうことができた。
 大分・大分工高時代、野球部監督だった父親は法政大の一塁手として東京六大学ベストナインにも選ばれたほどで、内川もその血を引いたわけだが、その父が息子に手本として「プレーをよく見ておけ」とプロ野球を観戦するたびに言っていたのが、西武、ダイエーで活躍した石毛宏典内野手だった。父は駒沢の石毛とは大学時代から知り合い、卒業後も交流があった。進路を決める時も石毛に「プロで通用するか?」と相談をしたほどだった。
 08年、内川はその才能をプロ8年目にしてようやくいかんなく発揮、09年のWBCの活躍で球界を代表する選手になった。次はかつての石毛がそうだったように常勝軍団のチームリーダーとして存在感のあるプレーヤーになれるかどうか。2010年の横浜はチームが変わろうとしているだけに、内川がどういう役割を果たしてくれるのか、楽しみである。

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