日めくりプロ野球 2月

【2月10日】1998年(平10) 出た~ぁ ロッテキャンプに幽霊が…

[ 2010年2月1日 06:00 ]

 就寝中、全身に寒気を感じた。「その瞬間でした、金縛りにあったように体が急に動かなくなったんです。しばらくすると今度は耳元で“ウーアー”といううめき声が聞こえてきたんですよ」。
 ロッテがキャンプを張る米アリゾナ州ビオリア。宿舎となっているラマダ・ホテルで騒動は起きた。11年目のベテラン、山下徳人外野手が“幽霊に襲われた”真夜中の出来事を声を震わせて証言した。

 「ホントに?夢でも見たんじゃないの?」。ロッテナインは山下の話を本気にしていない。山下は青ざめながら、その時のことをさらに詳しく説明した。
 「自分の体の上にいるんですよ。間違いなく外国人の幽霊でした。しかも自分と同じくらい(32歳)くらい」。金縛りから解放された山下は跳ね起きると、幽霊は消えたというが、怖くて怖くて震えが止まらない。同室の諸積兼司外野手を揺り起こし、事の一部始終を話した。真夜中にもかかわらず、話を聞いた諸積はすっかり目が覚めてしまった。「僕、幽霊とかお化けとか、そういうの苦手なんですよ」。
 それから朝まで寝付けなかった2人。このままだとキャンプに支障が出ると、翌日は部屋に盛り塩をした。「外国人の幽霊に日本のやり方で効くのか?」そんなナインの疑問もお構いなしで、当の2人は真剣そのもの。それを見ていた別の選手も「オレもやっておくか」と山下に塩を分けてもらっていた。
 幽霊の正体は定かでないが、ロッテのビオリアキャンプは何かが起こる。その3年前、練習中にUFO飛来騒動というのもあった。
 95年2月4日、グラウンドでサインプレーの練習中、雲一つない青空にキラリと何かが光った。第一発見者はこの年就任したばかりのボビー・バレンタイン監督だった。「西から東へスッーと流れて、一度消えたかと思うとまた光った」とボビー。練習は一時中断、ナインは上空を見上げた。
 「あっ、光った、光った」とボビーに続き“発見”した選手もいれば、「どこどこ?見えないよ」とキョロキョロする選手も。中には「UFOならもっと動きが速いでしょ。風船か何かですよ」(サブロー外野手)と冷静に分析する選手まで登場。「そういえば、アリゾナの周辺にはUFOの基地があるって、矢追純一さんがテレビで言ってたっけ」と定詰雅彦捕手は知識を披露した。
 だんだん野球どころではない雰囲気になったことで、発見者のバレンタイン監督が騒動の収拾を図った。「あれは西武が飛ばしたUFOだ。きっとマリーンズのサインを盗みに来たのさ」と言って、ドッと笑わせた。
 70年代後半から一時期流行った海外キャンプも今では自主トレ段階で選手が行くようになり、2月からのチームのキャンプではほとんど見られなくなった。UFOに幽霊騒動に見舞われたロッテもアリゾナでのキャンプもこの年で終了。海外での怪現象も話題に上らなくなった。
 

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