日めくりプロ野球 2月

【2月25日】2006年(平18) スロースターター松坂大輔、本領発揮できず 球数制限でKO

[ 2009年2月1日 06:00 ]

第1回大会はMVPの松坂。日本の連覇のためにも活躍しなければならない
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 【12球団選抜4-3WBC日本代表】スコアボード下の数字がなんとなく気になった。4回一死一、二塁。マウンドのWBC日本代表・松坂大輔投手(西武)が、12球団選抜の8番・村田修一三塁手(横浜)に投げたカットボールはど真ん中に入った。前年24本塁打の同級生はこの失投を見逃さず、左翼席に逆転3点弾をぶち込んだ。

 初回からの球数にして62球目。試合はまだ4回。痛い一撃ではあったが、しり上がりに調子を上げる松坂にとっては、十分修正のきくイニングだった。しかし、次の細川亨捕手(西武)に6球を投げ、左飛に打ち取ると、王貞治監督に降板を命じられた。アクシデントではない。WBC特有のルール、先発投手の投球数制限65球に達してしまったからだった。スロースターターにとっては、全く迷惑な決まりごと。「いい内容でチーム、チームのいい結果につなげればと思っていたが…。残念です」と言葉少なにマウンドを降りた。
 なんとか5回まで投げたい。先発投手なら誰もが思うことだが、この日の松坂は3回ですでに53球。残りを考えると焦らずにはいられなかった。
 4回は2球で一死を取ったが、中島裕之二塁手(西武)には2-1と追い込みながら死球。続く鳥谷敬遊撃手(阪神)には、安易にストライクを取りにいったところを中前に弾き返された。
 そして村田の一発。松坂は「投げ急いだわけではない」と、4回の投球を分析したが、「センター方向に打球が行ったときは(球数表示が)目に入った」ことは事実。4失点“KO”の結果となった。
 07年からボストン・レッドソックスに活躍の場を移した松坂を考えれば信じられない話だが、米国製のロジンにも苦しんだ。3回無死一塁で、清水隆行外野手(巨人)を投ゴロに仕留めたが、「ロジンをつけすぎてボールが指から離れなかった」ことで併殺を取り損ねた。二塁に走者を残した後、嶋重宣右翼手(広島)に安打を許し、1点を奪われた。
 「体も早く開き、球離れも早くなる悪い癖も出た。修正しなければ」と話した松坂。試合後は1人残ってヤフードーム内でひたすら走り続ける姿があった。
 結局、序盤の4失点が響き、壮行試合でありながら敗戦を喫した日本代表。しかし、考えようによっては壮行試合でエースの問題点が浮き彫りになったことは幸運だったかもしれない。「悪いのが今日で良かった。きっちり自分で修正できる投手。心配はない」という鹿取義隆投手コーチの言葉はその通りだった。
 松坂は1次リーグの台湾戦、2次リーグのメキシコ戦、そして決勝のキューバ戦と好投。3勝をマークし、見事第1回大会のMVPに輝いた。試合をやるたびに投球内容が良くなる、やはりスロースターターだった。
 あれから3年。メジャーリーグでワールドワイドの野球を知った日本のエースは第2回大会でどのような投球を見せてくれるだろうか。09年2月25日、WBC日本代表強化試合となる、対オーストラリア戦の先発が楽しみになってきた。

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