日めくりプロ野球 2月

【2月16日】2002年(平14) 暗雲漂う横浜…湘南シーレックスに負けちゃった

[ 2009年2月1日 06:00 ]

02年4月26日、巨人戦でプロ初勝利を挙げた吉見の投球。打撃は非凡で8年間で打率2割3分7厘で入団以来毎年打点をマークしている
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 やはりマシンガン打線は解体してしまったようだ。5年連続Aクラスの球団新記録を更新中だった横浜は、2軍の湘南シーレックスとキャンプ地沖縄・宜野湾で対抗戦を行い、なんと1-2で敗れた。
 中心選手の石井琢朗遊撃手や鈴木尚典外野手は出場していないとはいえ、やはりファームに敗れては格好がつかない。実際は1軍当落線上の選手も数多く使っているため、オープン戦のようなものだが、敗戦は敗戦。「恥をかいた。勝つのが当たり前なのに」と黒江透修ヘッドコーチは終始苦りきった表情だった。

 2年目を迎えた森祇晶監督が意図していた野球が全くできなかった。1点ビハインドの7回一死二塁。小池正晃外野手が中前打を放ち、同点打と思った次の瞬間、二塁走者の相川亮二捕手は判断を誤って三塁にストップ。続く内川聖一遊撃手が、三塁の辻発彦コーチのブロックサインをスクイズと勘違いしてバント。驚いた相川は当然スタートを切れるはずもなく、ただ単にアウトを1つシーレックスにプレゼントした結果となった。
 ベンチであ然とするしかなかったのは森監督。前年、権藤博前監督のイケイケ野球を否定する形で、西武王国を築いたその手腕を買われ横浜監督に就任。大味な野球から緻密な、接戦に負けないチーム作りを託された名将の考えは、シーズン後半でようやく浸透し始め、3年連続の3位をキープ。飛躍の2年目にしなければならなかったが、プロとしては恥ずかしすぎるミスで格下に競り負けた。
 「ミスの1つ1つが勉強。いい教材ができた」と指揮官がジタバタしないのはさすがだったが、マシンガン打線を解体してまで新しいチームへの脱皮を図ろうとしたものの、それが容易でないことを思い知らされた一戦だった。
 ただ収穫もあった。1軍相手に5回まで4安打無失点とアピールしたのが、2年目の左腕・吉見祐治投手。シドニー五輪の日本代表で即戦力として東北福祉大から01年に入団。7試合登板0勝1敗と期待を裏切ったルーキーイヤーだったが「1軍キャンプのメンバーに選ばれなかった悔しさをぶつけた」と、ストライクが先行し、随所で持ち味のチェンジアップがさえた。
 この試合の投球内容が評価され、1軍に合流した吉見はブレイク。4月26日の巨人4回戦(東京ドーム)に先発。9回二死に二岡智宏遊撃手に2点本塁打を浴びるまで無得点に抑え、プロ初勝利をマークした。
 最下位にどっぷり浸かり、9月のシーズン途中で森監督が電撃解任されるなど、何もいいことがなかった02年のベイスターズの中で、ローテーションの中心として11勝(8敗)を稼ぎ、ヤクルトの新人石川雅規投手と最後まで新人王争いを展開。賞こそ石川に譲ったが、左腕がなかなか1本立ちしない横浜にとって吉見の存在は一筋の光明だった。
 翌03年、森前監督とはイメージが180度違う山下大輔監督が就任すると、吉見は開幕投手に。阪神相手に地元横浜で勝ち投手となり、幸先の良いスタートを切ったが、吉見が華々しい活躍をしたのはここまで。以後、毎年期待されながら、もの足りない結果のシーズンが続いている。09年は9年目。もう若手とは言えない31歳になるだけに結果だけが問われるシーズンになりそうだ。

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