日めくりプロ野球 12月

【12月11日】1984年(昭59) 牙城崩れた 山本浩二、王貞治の年俸ついに抜く

[ 2008年12月1日 06:00 ]

86年、日本シリーズ終了後の引退セレモニーで胴上げされる山本浩二。通算成績は2339安打、536本塁打、打率2割9分
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 いつかは、誰かがが抜く記録と思われていたが、4年後にようやく“新記録”となった。4年ぶりに日本一に輝いた、広島の主砲・山本浩二外野手が契約更改を行い、13%アップの年俸8500万円でサインした。80年に引退した巨人・王貞治一塁手が8160万円で更改した後、絶えて久しかった8000万円台の年俸をプロ16年目のミスター・赤ヘルがクリア。その余勢をかって“新記録”までこぎ着けた。

 84年は打率2割9分3厘、33本塁打、94打点。2年連続の本塁打王、5年連続の打率3割以上はならなかったものの、毎年調子が落ちる8月を乗り切り優勝に貢献したことで、球団も“色をつけた”。球界NO.1の高給取りの“単価”は、ざっと計算すると1試合当たり約69万1000円。1打席約16万7000円、本塁打1本257万円となった。
 「誇りはあるが、それより税金問題が大変。たくさん持ってかれるんだから」と3000万円以上の納税額を考えると満面の笑みとはいかない様子。「クリアしたといっても、王さんの時とは時代が違う。おこがましい」と、王超えにも謙虚な態度だった。それでも嬉しさは隠せず「数字的にはいい線ではないか。誇りに思う」と、25分の話し合いで判を押した。
 王が8160万円の時には半分以下の4000万円だった背番号8だが、王引退後はチームだけではなく、セ・リーグの顔として球界を盛り上げ、ここまで到達した。これで来季は球界初の1億円プレーヤーも夢ではなくなってきたことに「その足がかりはつかんだ。来季は今年以上の成績を残して手が届くようにしたい」と意気込んだ。
 しかし、日本球界初の1億円選手は山本ではなかった。その2年後、ロッテから1対4のトレードで中日入りした落合博満内野手が1億3000万円で更改。86年12月26日のことだった。
 山本が球界トップに立った84年は、阪急のブーマー・ウェールズ内野手が三冠王になったため、打撃3部門のタイトルは取れなかった落合。年俸はこの時点で5940万円だった。
 しかし、2年後の86年に打率3割6分、本塁打50、打点116で2年連続三冠王となった落合の年俸は1億円超えが確実な情勢となっていた。
 「これでも安いかもしれない」と言ったのは、念願の4番打者を獲得した中日・伊藤球団代表。ロッテが落合放出を決めたのは、落合が1億5000万~2億円を要求したからとも一部で伝えられたが、落合は中日との交渉の席上「いくらいでもいい」と金額にこだわりはみせなかったという。
 07年の更改でプロ12球団の1億円プレーヤーは計88人。今やだれもかしこも一流プレーヤーという雰囲気である。

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