日めくりプロ野球 10月

【10月1日】2008年(平20) 日本ハム 最終戦で34年ぶり新記録 CS進出決めた!

[ 2010年10月1日 06:00 ]

 【日本ハム17―0楽天】大敗した後、楽天・野村克也監督がボヤいた。「目標のあるチームとないチームの差が出たな。こうなったら止められない」。
 既にBクラスが決まっている楽天と、この一戦に勝つか負けるかでクライマックスシリーズ(CS)に進めるかどうかの分かれ道になる日本ハム。試合前から目つきは違っていた。

 日本ハムにとって08年レギュラーシーズン最後の試合となったKスタ宮城でのナイターで奪った得点は計17点。12球団最低打率のチームが最終戦でシーズン最多得点を記録した。
 さらに驚くべきことは放った安打は計28本。シーズン最多はもちろん、プロ野球史上歴代4位タイとなるヒット数を記録。東映から日拓を経て、日本ハムファイターズになった1年目の1974年6月2日に阪急前期13回戦(西宮)で放った計25安打を上回る、球団にとっても34年ぶり記録更新の歴史的な数字となった。
 火をつけたのは先頭打者の田中賢介二塁手だった。「とにかく1打席目。ここは狙って打った。出塁すれば、チームに勢いがつくと思った」。形はどうあれ出塁にこだわった。
 シーズン中、対日本ハム4勝0敗、防御率1・74を誇る“天敵”、楽天・田中将大投手に対して初回、賢介が右前打で出塁すると4番ターメル・スレッジ一塁手の右前適時打で先制パンチを浴びせた。これで勢いがつくと2回にはスレッジの16号3点弾などで一挙5点のビッグイニングをつくった。
 マーくんを11安打7点と攻略、プロ最短タイの2回3分の1でKOすると、その後も8回を除いて毎回安打。賢介をはじめ4安打を放ったのが森本稀哲中堅手、高橋信二捕手の3人、3安打が6月以来のスタメンとなったベテラン坪井智哉外野手にスレッジ、小谷野栄一三塁手の3人。計6人が猛打賞となり、景品をがっぽり持ち帰った。
 ロッテが西武に敗れたことで、3位が確定。3年連続CS出場が決まった。前任のトレイ・ヒルマン監督は2年連続で輝かしい成績を残し、プレッシャーのかかる中でV3は逃したが、日本シリーズ進出の挑戦権を獲得した、日本ハム・梨田昌孝監督は「非常に嬉しい。今季から監督をやることになり、最低限の仕事はCSに出ることだと思っていた。選手は最後まで粘り強く戦ってくれた。その集大成がこの一戦だった。それにしてもこのチームの集中力はすごい。あれだけ打てなかった打線が、一気に攻撃して相手をつぶしてしまった」と目を丸くした。
 指揮官でも気が付かなかった、ここぞの勝負ができる底力。2年連続優勝でチームの中に組み込まれたDNAに加え、さらに進化した選手のたくましさを印象付ける最終戦での爆発力だった。
 

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