日めくりプロ野球 10月

【10月29日】2003年(平15) “スーパーキャッチャー”城島健司、ノムさん以来30年ぶり快挙!

[ 2008年10月27日 06:00 ]

強気のリードでスーパールーキーの和田毅投手(左)を引っ張った城島健司捕手
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 4年ぶりに日本一のチャンピオンフラッグを手にしたダイエーに、たくさんのご褒美が届いた。
 中でも最高のご褒美をもらったのが、全140試合に出場、打率3割3分、34本塁打、119打点と自己最高成績をマークし、王貞治監督の胴上げに貢献した城島健司捕手。パ・リーグでは1973年(昭48)にダイエーの前身南海のプレーイングマネジャーとしてリーグ優勝を勝ち取った野村克也捕手以来、実に30年ぶりに捕手としてMVPを獲得した。

 「正直、カズミ(ダイエー・斉藤和巳投手)が獲ると思ってた。(パ・リーグ18年ぶりの)20勝投手だし…。僕は打撃タイトル1つも獲れていないし、最初聞いた時に“何のMVP?”って聞き直した」。会見で本当に驚いていた城島。キャンプイン前、「今年は打って守って走っての“スーパーキャッチャー”になる」と宣言。文字通りの超がつく大活躍で、投票結果でも斉藤の439に対し、573と大差をつけての受賞となった。
 捕手として3割30本100打点以上も67年の野村以来36年ぶり。「苦しかったシーズンも優勝の胴上げですべて吹き飛んだ。その上で(賞を)いただけるなんて、王監督や家族に感謝したい」と自分ひとりの力ではないことを何度も口にした。城島はベストナインにも選出されたが、これが井口資仁二塁手と並んで131票の満票。4度目の受賞となった。
 その城島が「捕手として、投手がそういうタイトルを獲れたことが嬉しい」とわが事のように手放しで喜んだのが、ルーキー和田毅投手の新人王だった。セ・リーグは巨人・木佐貫洋投手が選ばれたが、広島・永川勝浩投手、横浜・村田修一内野手、阪神・久保田智之投手の4人の名前が挙がったが、パ・リーグは和田一人のみの満票受賞となった。満票は和田が生まれる前年の1980年(昭55)、22勝(8敗)の成績で投手タイトルを総ナメにした日本ハム・木田勇投手以来、23年ぶりの快挙だった。
 開幕から先発ローテーションをきっちり守り、14勝5敗。阪神との日本シリーズ第7戦、3勝3敗で絶対に負けられない一戦に先発を託され、「完全にあがっていた」という和田だったが、大きなあくびを一つしてマウンドに上がると、いつものピッチング。見事8安打2失点で完投勝利を挙げ、新人投手ながら胴上げ投手となった。奇しくも大学に進んだ“松坂世代”の2人が新人王に。永川、村田、久保田を含め、すべて80年4月から81年3月までに生まれた選手だった。
 思えば、福岡ダイエーホークスが一番輝いていた時期かもしれない。その1年後、近鉄がオリックスと合併することに端を発した球界再編問題で揺れた際に、ダイエーからソフトバンクにオーナー企業が代わった。バブルがはじけ、各企業でリストラの嵐が吹き荒れた90年代に絶えず身売り説があったダイエー球団だったが、ついに万策尽きたという印象は否めなかった。
 しかし、ダイエーが南海から球団を受け継ぎ、プロ野球の灯がほとんど消えかかっていた九州の地に降り立ち、再度野球熱を再燃させたことは、大きな成果だった。来季は秋山幸二新監督が12年ぶりに最下位に沈んだチームをどう再建するか。ホークスの新たな歴史が始まる。

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