日めくりプロ野球 9月

【9月5日】2009年(平21) 間違えた!交代できない!ランドルフ初回から救援も新記録!

[ 2010年9月1日 06:00 ]

 【横浜2―0中日】まさに快“投”乱麻のピッチングだった。7月末に入団したばかりの横浜の新外国人スティーブン・ランドルフ投手が中日打線を2安打に抑え、15個の三振を奪い新潟でシーズン2勝目を挙げた。
 「野球というスポーツは何が起こるか分からない。ボスには“悪いな”と言われたけど気にしていない」とランドルフ。ボスこと田代富雄監督代行が謝ったのも当然だった。実はスターティングメンバーに記入されたのは、ライアン・グリン投手。予定ではランドルフだったが、書き間違えてメンバー交換してしまった。

 厳密には書き込んだ大川隆マネジャーのミスだった。「田代さんにランドルフと言われたけど書き間違えた」と大川マネは青ざめた。野球規則3・05の(a)には「球審に手渡された打順表に記載されている投手は、第一打者または代打者が、アウトになるか一塁に無達するまで、投球する義務がある」と規定。つまりグリンは投げられないほどの負傷か病気にでもかからない限り、最低でも先頭打者に対して投げなければならなくなった。翌日先発予定で新潟には来ていたが、ベンチ入り登録はされていなかったため、急きょ桑原義行外野手を外し、グリンと入れ替え。慌しく肩を作ってマウンドに登った。
 グリンは5球投げて1番井端弘和遊撃手を三ゴロに打ち取った。苦笑しながら田代監督代行が木内九二生球審に交代を告げ、ようやく背番号68のサウスポーが登場した。
 いきなり荒木雅博二塁手、森野将彦三塁手を連続三振に仕留めると、ここから奪三振ショーが開幕。2回は無死二、三塁のピンチを迎えるも3者連続三振で切り抜けると、その後も140キロ台後半の直球とスライダー、チェンジアップを低めに集め、毎回三振を記録。4四球はあったが8回3分の2を投げ、新幹線に乗って一人で球場まで来た美人のワイフの前で“完封”勝利を挙げた。
 ケガの功名というべきか、この15奪三振はいくつかの記録を塗り替えた。まず外国人投手として、これまでの14奪三振の記録を上回り1試合最多奪三振に。加えて救援登板での毎回奪三振も初。救援投手の最多奪三振もこれまで14だったが、86年の広島・長冨浩志投手以来、23年ぶりに塗り替えた。
 球団記録としても、15奪三振は遠藤一彦投手が79年5月27日に巨人10回戦(横浜)で記録して以来、30年ぶりのタイ記録。わずか1カ月強の日本での生活で実績を残し、早々と残留が決定。契約条項に日本の他球団には自由に移籍できないとあり、流出の心配もなし。投壊ベイスターズの急な“買い物”は結構掘り出し物だった。
 

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