日めくりプロ野球 8月

【8月20日】2008年(平20) “暴投王”新垣渚 今度は1試合最多記録

[ 2010年8月1日 06:00 ]

 【西武7―1ソフトバンク】前年はシーズン最多、プロ野球記録の25暴投。それから1年もたたないうちに今度は1試合最多の5暴投を記録したのはソフトバンクの新垣渚投手。西武ドームでの西武18回戦で、3回に1つ、4回にはなんと3つで4失点すると、5回にも1つ暴投を投げて、新記録となってしまった。

 過去4暴投はセで2例、パで3例あったが、そのうちの1例が07年4月17日に新垣自身が記録したもの。自己記録更新といったところだったが、これで勝ち星なしの4敗。白星を重ねているうちは笑って済ませられた暴投もこうなると笑えない。「スライダーを見極められて、直球を置きにいってしまった」と敗戦の弁を口にした新垣だが、自滅での黒星に王貞治監督は「投球になっていない」と手厳しかった。
 07年5月25日、福岡ドームでの広島戦で早くもシーズン15暴投を記録し、歴代4位に。91年の近鉄・野茂英雄投手の数字に並んだ。ただ、野茂は242回3分の1を投げてのものだったが、新垣はこの時点で61回3分の2。約4分の1のイニング数で追いついてしまった。
 新垣は言う。「いちいち気にしていたら自分本来のピッチングができなくなる。暴投も僕の持ち球の1つ。暴投を投げていいとは言わないけれど、恐れていたら勝負できませんよ」。
 その言葉通り暴投になりやすい縦のスライダーやフォークなどで三振の山を築き上げた。日本記録となった25暴投を記録した07年、奪三振は132を数え、ほぼ1イニングに1個という高い確率を誇った。まさに危険と背中合わせの決め球だった。
 新垣の制球が定まらなかったのは、上半身と下半身の動きが連動せず、上体の力だけで投げている欠点があったからだった。踏み出した左足が突っ張り、腕の振りが一定にならずコントロールがつかなかった。
 これを矯正すべく、腕を下げスリークォーター気味にし、縦の変化球を封印することで制球の安定を図った。ある程度コントロールは定まり、暴投も減ったがこれを境に肩と腰の故障で戦線離脱。角を矯めてなんとやらになってしまったのか。30歳を迎えた150キロ右腕は09年未勝利、10年は1軍登板がこの時点でなし。正念場に立たされている。

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