日めくりプロ野球 8月

【8月3日】1991年(平3) 真夏の花火大会!中日1イニング4発!宇野勝1試合3発

[ 2010年8月1日 06:00 ]

 【中日15―3阪神】季節は夏。花火大会真っ盛りとはいえ、こんなに派手な打ち上げ花火を1イニングでまとめて飛ばしたのは、実に41年ぶりのことだった。
 ナゴヤ球場での中日―阪神19回戦の5回、中日の3番ライアル右翼手が藤本修二投手から右翼へ3点本塁打を放つと、5番大豊泰昭左翼手も左中間へドカンと一発。何かに引き寄せられるように続く6番中村武志捕手が左翼へ放り込むと、フィナーレは7番宇野勝三塁手。右中間へ推定飛距離110メートルのアーチを描いてみせた。

 4発計6点。右に左に約10分の“競演”に、夏休みの子どもたちをはじめ、ドラゴンズファンは大いに盛り上がった。
 1イニング4本塁打はプロ野球記録の6本(86年、西武)、セ・リーグ記録の5本に及ばなかったものの中日球団史上、立派に最多タイ記録として誇れる数字だった。
 さかのぼること41年前、セパが2リーグに分裂した1950年(昭25)4月11日、仙台での国鉄(現ヤクルト)5回戦の初回に3番原田徳光右翼手、4番西沢道夫一塁手、6番野口明捕手、8番国枝利通三塁手の4人が放った1イニング4本塁打。このときも4発計6点と全く同じだった。
 土曜の夜の“サタデーナイトフィーバー”はこれだけではなかった。主役は4本塁打の締めの一発を放った、“ウーやん”こと15年目のベテラン宇野だった。
 4発のホームランショーの“前座”として2回、阪神先発の葛西稔投手から13号ソロを放った。「風だよ風、乗っちゃったねぇ」と左翼スタンド最前列に飛び込む一発に照れ笑いの宇野。2打席目は豪快に空振り三振をしたが、3打席目に4アーチの4本目を右中間へ持って行った。
 5回の興奮が冷めやらぬスタジアム。6回も中日は長短打を集めて6点を奪ったが、中田良弘投手からトドメの15号3点弾を左中間に着弾させたのはこれまた宇野。1試合3発はプロ入り3度目。時々大爆発するウーやんのバットに、周囲からは「3日に分けて打てばいいのに」の声ばかり。「それができればなぁ。できないからこの打順なんだよ」。本来ならクリーンアップを打ってしかりの打者だが、こう不調の波が激しく下位打線に名を連ねていることに頭をかくしかなかった。
 宇野の大爆発を予言していたの人物が一人いた。中日・星野仙一監督だった。試合前、宇野のフリーバッティングを見ながら「きょうは宇野さんがやってくれるでしょう。風がええ感じで吹いとるし」。勝負師・星野の予感は的中、首位争いを続ける中日はこの大勝で真夏の熱い戦いをさらにヒートアップさせていった。

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