日めくりプロ野球 8月

【8月15日】2002年(平14) また阿部慎之助!巨人初の2カード連続サヨナラ弾はおまけ付き

[ 2010年8月14日 06:00 ]

【8月15日】2002年(平14) また阿部慎之助!巨人初の2カード連続サヨナラ弾はおまけ多数!
 【巨人3―2ヤクルト】つなぐつもりがひと振りで好投左腕を奈落の底に突き落とした。9回裏1死、3回からパフェクト投球をされていたヤクルト・藤井秀吾投手のストレートを振り抜いた一撃は右翼スタンドに一直線。巨人の3番阿部慎之助捕手の12号ソロアーチは、試合を決めるサヨナラ本塁打となった。
 ヘルメットを放り投げて喜びを爆発させた背番号10。生還すると叩かれるわ、蹴られるわ、もうボコボコにされながらも顔だけは笑い続けていた。「最高です!ずっと変な三振ばかりしていたし、次が松井さんなので、何とか出塁しようと思っていた。サヨナラ本塁打はまぐれです。振ったら飛んでいった」。
 「ちゃんとお墓参りに行ったからいい結果が出たのかな」とお盆のこの時期らしいエピソードで、見えないところでの努力を隠そうとしたが、周囲の証言がサヨナラ弾が決してまぐれではないことを証明していた。
 「阿部はよく春先から相手投手を研究している。チームでも一、二を争うくらいバットを振っているしね」とは吉村禎章打撃コーチ。加えて高橋由伸外野手の戦線離脱で3番に入るようになって「雰囲気が出てきた」とは内田順三打撃コーチ。「ああいう場面では打ちそうな気がする。何か強さを感じる。迷いなく、いい集中力が出るんだろうね」。原辰徳監督も2年目にして試合を決める一打を放ち続ける阿部を絶賛してやまなかった。
 この4日前、広島22回戦(東京ドーム)で「人生で初めて」というサヨナラ本塁打を打ったばかり。1カ月で2本のサヨナラ本塁打は巨人の長い歴史の中で、1970年(昭45)5月に、王貞治一塁手が記録しているが、それ以来32年ぶり2人目。しかも、2カード連続となると王でも打っておらず、阿部が初めてだった。
 広島戦での一撃が東京ドームでの巨人の選手による通算1000号本塁打というおまけまで付いたが、生涯2本目の一撃にもこれまたおまけがあった。藤井から打ったこのホームラン、セ・リーグ通算500本目のサヨナラ本塁打だった。
 1号は1950年(昭25)4月9日に中日・杉山悟外野手が阪神戦で打ったものだったが、以後区切りのサヨナラ弾は100号が国鉄(現ヤクルト)徳武定之、200号池田祥浩(阪神)、300号小早川毅彦(広島)、400号谷繁元信(横浜)とセ各球団1本ずつ記録。巨人の選手だけが名を連ねていなかったが、これで仲間入りを果たした。
 阿部はこの後8月21日の横浜戦で延長10回にサヨナラ二塁打を放ち、月間3度目のサヨナラ打を記録。巨人軍史上初の快挙に、誰が呼んだか“サヨナラしんちゃん”という看板まで付いた。
 3番・阿部の大爆発で加速がついた巨人は2年ぶりに王座を奪回。日本シリーズで宿敵西武を4タテし、原監督就任1年目で日本一を勝ち取った。

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