日めくりプロ野球 2011年10月

【10月23日】2005年(平17) 大暴れ今江敏晃!ロッテ 日本S初の2戦連続む2ケタ得点

[ 2011年10月23日 06:00 ]

 【ロッテ10―0阪神】ツイている時は、どんなことでもいい方に転がるものである。

 新記録はドン詰まりの当たりだった。それが右前にポトリと落ちてヒット。おまけに打点までついた。「千葉ロッテ!マ・リ・ン・ズ! 千葉ロッテ!マ・リ・ン・ズ!」。右翼席から連呼されるファンの声のかたまりは、前日に続いてスタジアムに響きわたった。それをバックに一塁ベース上で笑いが止まらないのは、ロッテの8番今江敏晃三塁手。この日4打数4安打の大暴れ、22日の第1戦から合わせると、なんと8打数8安打の打率10割。試合中とはいえ、背番号8は表情を崩さずにはいられなかった。

 日本シリーズでの最多連続打数安打は66年(昭41)、巨人の柴田勲中堅手が南海とのシリーズで記録した7打数がこれまで最高。今江が、生まれる前の遠い昔の記録が39年ぶりに塗り替えられた。シリーズで2試合4安打を打った選手は、巨人の黒江透修遊撃手と巨人、横浜でシリーズに出場した、駒田徳広一塁手の2人がいたが、同一シリーズ、しかも2試合連続で記録したのは、今江が始めてのことだった。

 「シーズン中に22試合連続安打を記録したのが大きかった。あの時は開き直って大振りして記録が止まった」と人呼んで“ゴリ”とあだ名がついた22歳は強調。その教訓から、いくら“当たっている”と思っても、気持ちはセンター返し。基本に忠実にバットを振った結果が記録達成へと導いた。

 今江も新記録ならチームも新記録だった。第1戦に濃霧コールドという、日本シリーズでは前代未聞の珍事でロッテが10―1と圧勝。続く第2戦も初回からガンガン打ちまくり、相手のミスにもつけこんで12安打で10得点。シリーズ史上、2試合連続2ケタ得点は初めてのことだった。

 チームを乗せたのも実は今江だった。第1戦の初回、2番に入った今江は、阪神先発の井川慶投手から左中間へ先制の本塁打を放った。両軍緊張の日本シリーズ第1戦の硬さが、どちらが先にほぐれるかという時に飛び出した先制弾。ロッテ先発の清水直行投手を援護するだけでなく、これが“マリンガン”打線に火を付けることなった。

 今江のバットからも打ち出の小槌のように、バットに当たればヒットとなったが、爆発したロッテ打線は全く手がつけられなかった。なすすべのない阪神はぼう然とする一方。何一ついいところが出ないまま、4連敗して悪夢の日本シリーズは終わった。

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