日めくりプロ野球 2011年10月

【10月11日】2010年(平22) 危うく4位ロッテ 逆転で史上初の2戦連続延長勝利

[ 2011年10月11日 06:00 ]

CSファイナルステージ進出を決めた西岡(左)は井口と抱き合いガッツポーズ

 【ロッテ5―4西武】見逃せば恐らくボールだった。それでも迷いはなく、バットが出た。ロッテの3番井口資仁二塁手が強振した打球はセンターへライナーで抜けた。

 延長11回2死一、二塁。会心の一打で、二塁走者の俊足岡田幸文外野手が生還するのを見届けると、普段沈着冷静な井口が右の拳を体の前に振り出してガッツポーズ。「よおっしっ!」。雄叫びは大観衆の中でもはっきり聞こえた。

 パ・リーグ3位のロッテは、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージで2位西武と対戦。初戦に延長11回の末、西武に逆転勝ちし、その勢いのまま第2戦へ。3点ビハインドも1点ずつ得点を加えて、再度延長戦に持ち込み、井口の決勝タイムリーが飛び出した。

 5打数無安打で迎えた6打席目だった。「引き分けは負けと同じ。意味がない」。井口は、そんなことを思いながら打席に入った。西武の4人目、小野寺力投手がその執念に負けた感じのヒットだった。「最後の最後に結果が出た」と井口。「これが勢いの恐ろしさ。3点リードくらいでは勝っている気がしなかった」と西武・渡辺久信監督は、井口をはじめ、波に乗るロッテに完全に飲み込まれての敗退となった。

 公式戦残り3試合で1つでも負ければ、4位が確定し、CS進出を阻まれる中での3連勝。そして、CSでも敵地西武ドームで、史上初の2試合連続延長戦での勝利という、信じられない出来事の連続でのファイナルステージ進出。その象徴は西武2連戦で起死回生打を2度も打った、里崎智也捕手だった。

 第1戦での9回の中前2点適時打は、貴重な同点打に。第2戦でも9回に大仕事をやってのけた。西武・長田秀一郎投手の代わりばな、初球のスライダーを完璧にとらえた打球は、西武ファンが陣取る左翼スタンドの真っ只中に着地した。

 2試合連続、それも土壇場の9回に打ったチームを救う同点打。「やばいね。(自分に風が)吹いているのかどうか分からないけど、吹いているとしか言いようがないね」。

 崖っぷちからのCS進出、破竹の勢いで西武を撃破し、リーグ優勝のソフトバンクをも倒し、日本シリーズへ進出したロッテ。セ・リーグの覇者中日を4勝2敗1分けで破り5年ぶり3度目の日本一に(1950年の毎日も含む)輝いた。まさに1カ月以上もの間、ずっと“風が吹いていた”マリーンズだった。

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