日めくりプロ野球 2011年8月

【8月19日】2006年(平16) 星野、江夏に並んだ 山本昌 35勝目

[ 2011年8月19日 06:00 ]

巨人相手に歴代5位タイの35勝をマークした中日・山本昌

 【中日3―0巨人】「120球までは自分の投球ができる」。そう自己分析していた41歳は、完封目前でも119球を投げた8回で交代。ベンチで勝利の瞬間を待った。

 中日のベテラン左腕、山本昌投手は巨人17回戦(東京ドーム)に先発、8回を6安打無失点に抑え、シーズン7勝目、対巨人戦通算35勝目をマークし、巨人相手の勝利数は歴代5位タイに。同じ位置には巨人に闘志を燃やした星野仙一(中日)に、阪神時代は先発として、広島時代はストッパーとして巨人をキリキリ舞いさせた江夏豊の両投手の名前があった。

 「すごい人たちと並んでしまいました。まあ、長くやってますから」。いつものフレーズ「長くやってますから」のひと言でまとめた左腕だったが、これで通算187勝目。同じドラゴンズの大先輩、星野が届かなかった200勝へあと13勝に迫った。

 最大のピンチは6回。無死二、三塁で3番高橋由伸右翼手を迎えた。最初のストライクから積極的に打ってくる高橋に初球はカーブを選択。うまくタイミングを外して二直に仕留めた。「ノーアウトの時は失点を覚悟したが、あれでゼロに抑えようという気になった」と山本昌。続く4番李スンヨプ一塁手には一転して力勝負。インコースのストレートで浅い左飛に打ち取った。

 ここで落合博満監督がベンチから出て、マウンドへ向かった。交代か…、と一瞬そう思ったが、指揮官の口からはただひと言「力でいくな」。気持ちは強気に、投球はクールに。力勝負で行くと痛い目に合う可能性が高いことを、落合監督はひと呼吸おいてベテラン左腕に伝えた。

 5番小久保裕紀三塁手は四球で歩かせたものの、6番阿部慎之助捕手はストレート勝負はせず、スライダーで中飛に。グラブをポーンと叩き、してやったりの表情で山本昌はベンチに戻った。

 「のらりくらり、力でグイグイいくのではなく、打たれてなんぼの投手。そこから球の出し入れで勝つタイプ。完封?させてやりたかったけど、そこは石橋(を叩いて渡る)」と落合監督も優勝へのマジックナンバーを1つ減らして33にしたことに上機嫌で番記者に答えていた。

 星野にしても江夏にしてもルーキーイヤーに巨人戦初白星をマークしているが、山本昌のそれは6年目と遅かった。負け数もこの時点で37敗。星野の31敗よりも多かった。「巨人は今も昔も強い。打線も強いし、3本柱の時代も強かった」と山本昌。巨人が90年代に誇った、斎藤雅樹、桑田真澄、槙原寛己の3投手との投げ合いでの通算成績は10勝16敗。2ケタ勝っているが、それ以上やられたことが勲章でもあった。

 11年の8月18日時点で山本昌の対巨人戦成績は41勝44敗。杉下茂投手の38勝を抜き、中日では歴代トップ、全体では金田正一(国鉄)の65勝、平松政次(大洋)の51勝に次いで3位につけている。
  

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