日めくりプロ野球 2011年8月

【8月8日】2010年(平22) 3度目でガツン!中田翔 マー君のプロ初を打ち砕いた一撃

[ 2011年8月8日 06:00 ]

8回裏無死、日本ハム・中田(左)は、楽天・田中から左越えへ4試合連続となる8号ソロ本塁打を放った

 【楽天7―1日本ハム】両腕をたたんで脇を締め、仕上げは右腕で押し込んだ。打った瞬間だった。カウント1―1からの3球目、141キロの内角高めツーシームを弾き返すと、白球はそのまま左翼スタンドへ着弾した。

 日本ハムの7番中田翔一塁手は楽天17回戦(札幌ドーム)の8回、田中将大投手から4試合連続となる8号ソロ本塁打を放った。試合の大勢は既に決していたが、田中の2年連続となる2ケタ10勝目の完封勝利を阻止したばかりでなく、プロ入り初の無四球シャットアウトの夢を打ち砕いた一発となった。

 「コースは絞っていなかったけど、速い球でねじ伏せてくると思った。変化球は捨てて、ストレート系かシュートを待っていた。見送ればボール、だったかもしれないけど、追い込まれたら打てませんから」と中田。読み勝ちだった。

 2球続けてインコース高めにツーシームを投げた田中は「もう1球いけると思っていた。内角は十分意識させたけど、最後にやられた。うまく打たれた」。受けていた嶋基宏捕手も変化球を勝負球に使うつもりはなかった。「ストレート系で追い込んだらセオリーは変化球かもしれないけど、それは1打席目でやった攻め(結果は空振り三振)。今後多く対戦することになるだろうし、あまりパターン化したくなかった」。

 7点リードという余裕の点差も、強気の攻めを選択させたのは事実。とはいえ、やみくもにバットを振っていた中田が配球を読んでのホームラン。11試合で8本塁打となった怪物は、当たればでっかいのを飛ばす打者から、経験を増やすことで相手投手を読んで、確実に打てる打者に成長しつつあった。

 中田の気持ちのいいフルスイングを目を細めて見ている選手がいた。中田との年の差は20歳。中田が生まれる前からプロのメシを食っている、楽天・山崎武司一塁手は4打席目に右前打を放つと、一塁を守る中田に声をかけた。

 「オマエ、(素行が)悪いんか?って聞いたら、“ハイ”だって。全然ワルじゃないじゃん。まだ子供って感じ」。大先輩がようやく1軍に定着した若手相手に遊んでみたが、ことバッティングに関しては見所のある選手と評価していた。

 「なかなか長距離の右バッターていない。鳴り物入りで入ってきて、ようやく片りんを見せ始めたな。ブリブリ振り回すヤツは見ていて気持ちがいい。サンペイ(西武・中村剛也三塁手)とか、パ・リーグの方が楽しみなバッターが多い」。

 この後、中田はあと1本アーチをかけただけで、9本塁打に終わった。11年は4番にも座り、飛ばないとされる新統一球で8月7日まで11本塁打。進歩はまだまだ続く。
 

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