関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】関大・野口 狙うは打率5割とタイトル3冠 リーグ最多安打もあきらめない!

[ 2021年4月23日 23:56 ]

関大・野口智哉

 かなえたい夢があるから、掲げる目標のスケールも大きい。リーグNo・1野手の呼び声高い関大・野口は「打率5割」と首位打者、最優秀選手、ベストナインの「3冠」獲得を固く誓う。リーグ通算75安打。昨春中止で1季少ない中で田口壮(関学大)の持つ123安打のリーグ記録更新も諦めてはいない。

 「少ないのに達成できたら、かっこええなと。小さい頃からプロは夢。(ドラフト)上位で行きたい」

 申し分ない成績を誇るが、挫折もあった。1年秋は極度の不振で打率.140。「1年春に(打率.364)成績を残せて、てんぐになってしまった」。基礎的な練習をおろそかにし打撃が崩れた。そんな時、当時の4年生の言葉で目が覚めた。「これからどうつなげていくかが大事」。諭すような口調が胸に響いた。走り込みやウエートトレを増やし下半身を強化。2年春から打率.350を下回ったことはない。

 コロナ下で昨年12月5日から今年2月7日まで全体練習はできなかったが、大学近くの公園で自身の素振りをスマートフォンで撮影。1カ月半、試行錯誤し理想の形にたどり着いた。踏み出す右足を少し外めにすることでスイングスピードが向上。「打率5割」の誓いは大言壮語ではない。

 高校時代は投手も務め最速143キロ。大学3年春に遊びで測ると146キロを計測した。遠投120メートルの鉄砲肩を武器に遊撃の守備でも魅せる。「なかなか簡単にはいかないと思いますが日本一を掲げている以上、それに向かってやる」。リーグ屈指の野手陣を、圧倒的な成績で引っ張る。

 ◆野口 智哉(のぐち・ともや)1999年(平11)9月20日生まれ、奈良県橿原市出身の21歳。真菅小1年からマスガファイターズで野球を始め6年時にオリックスJr.に選出。大成中では葛城JFKボーイズに所属し3年春に全国4強。鳴門渦潮では1年夏からベンチ入りし3年夏に甲子園出場。関大では1年春からリーグ戦に出場し通算63試合で打率.321、2本塁打、33打点。1メートル81、83キロ。右投げ左打ち。

 ●関大予想オーダー● 
(8)安 藤(4=西条)
(5)久保田有(4=福岡大大濠)
(3)上 神(3=佐久長聖)
(6)野 口(4=鳴門渦潮)
(2)久保田拓(4=津田学園)
(9)柳 本(2=大阪桐蔭)
(7)小 河(3=大社)
(4)坂之下(4=大阪桐蔭)
(1)定 本(3=三重)

 ▼関大・早瀬万豊監督 下級生からレギュラーの久保田拓、坂之下、野口、安藤のセンターラインが引っ張ってほしい。今年にかける彼らの思いは人一倍だと思う。投手陣は定本を軸に、もう一枚出てきてくれれば。

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