広島・遠藤が先発ローテ返り咲きへアピール!「また一から新たな気持ちで」フェニックスLで好投

[ 2024年10月14日 05:00 ]

フェニックス・リーグ楽天戦に先発した広島・遠藤
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 広島・遠藤淳志投手(25)が13日、みやざきフェニックス・リーグの楽天戦(天福)に先発。122球を投げて7回1/3を5安打3失点(自責2)とアピールに成功し、来季の先発再挑戦へ意欲を口にした。今季は1軍で救援3試合の登板にとどまり、19年以来5年ぶりに先発なしに終わった右腕。「また一から新たな気持ちでやりたい」と、はい上がる覚悟を示した。

 8年目の来季へ、遠藤は覚悟を固めた。先発に再挑戦し、もう一度はい上がる――。フェニックス・リーグ初先発で7回1/3を5安打3失点(自責2)の好内容。「楽しさ、やりがいを今日の先発で感じられた」と、すがすがしい表情を浮かべた。

 初回からストライク先行の投球でリズムに乗った。直球の最速は142キロ。それでも、球速以上の切れを生かした投球に手応えが残った。カーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボールなどの多彩な変化球を駆使して5回まで1安打と相手打線を圧倒した。100球を超えた8回は1死からの四球をきっかけに中島、武藤に連続適時打を浴びたが、「バテて、上体で投げている感覚も感じられたので、そこはいい経験になった」と今後の収穫と捉えた。

 当初は同リーグに参加する予定はなかったが、ドラフト3位・滝田が体調不良で離脱したことに伴い、追加メンバーとして前日に合流。「元々、来たかったのもありますし、先発がやりたいですと言っていた」と、アピールに向けて願ってもないチャンスが舞い込んできた。今季は1軍で救援として3試合に登板して防御率4・50。救援で34試合に登板した19年以来、5年ぶりに1軍での先発がなかった。悔しさとともに危機感を抱く右腕は、決意を新たにした。

 「自分のポジションも、また一からになってきますが、新たな気持ちでやりたい」

 今季は球速にこだわりすぎたことから悪循環に陥っていた。球速を出そうと意識したことで、投球時に上体が前に突っ込みすぎて、制球を乱すこともあったといい、安定感を欠いた。だが、この日は「球の切れ」をテーマに軸足となる右足にしっかり体重移動し、股関節を使った下半身主導の投球フォームを心がけたことで、終盤まで球威は落ちなかった。高2軍監督からも「球威もあって腕も振れていた。遠藤にとって収穫の試合だったと思う」と高評価を得た。

 「球速が出ていたら切れも出ているだろうというイメージになっていた。今日投げてみて、球速は出ていないが、やっぱり切れだなというのは、投げていて感じた」と遠藤。新たな発見を成長へのきっかけとし、来季の開幕ローテーションを狙う。 (長谷川 凡記)

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