大谷翔平の打撃に弱点はなし 6球種を打ち砕ける唯一無二の打者 卓越した「得点価値」MLB公式サイト

[ 2024年10月6日 08:25 ]

ドジャースの大谷
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 大リーグ公式サイトが大谷翔平投手(30)の弱点のなさを報じている。どの球種も、どのコースにも打ち返せることをデータサイト「ベースボールサバント」の得点価値(Run Value)という指標において、証明している。

 「得点価値」は打者が特定の球種において、どれだけチームに得点で貢献をしたかを評価する指標。打者にとってプラスの得点価値は試合の流れにおいて得点に貢献したということ。例えば本塁打や二塁打を打てば得点に貢献、得点の期待値が増加する。三振や併殺打だと期待値が減少し、得点のチャンスが減る。

 対戦投手はこのようなデータをもとに、どの球を使うべきか考える。今季の大谷は直球に対して+24の得点価値を記録した。これは、全打者中2番目に高い数値で、アーロン・ジャッジの+34に次ぐ。そして他の球種に対してもスライダーが+17、シンカーが+10、チェンジアップが+8、カーブが+7、スプリッターが+7だ。

 大谷は6つの異なる球種に対して+7以上の得点価値を持っていて、これだけ多くの球種に対して高い得点価値を持っている打者は稀有で、ナ・リーグの打者の中で3つ以上の球種に対して+7以上を持っている選手は他にいない。ア・リーグではジャッジ、ボビー・ウィット、フアン・ソトの3選手が5つの異なる球種に対して+7以上の得点価値を持っている。

 コースについてもスイングにほとんど穴がないため、ほぼどこにでも長打を打てる。wOBAは打者の攻撃力を評価する指標で、出塁率や長打率などの要素を加重して計算し、選手が出塁したり得点を挙げたりする能力を正確に反映する。大谷のwOBAを投球位置ごとに見ると、ど真ん中は・717で、次は真ん中高めの・487、内角低めの・459、外角真ん中の・456、外角低めの・454、真ん中低めの・436、内角真ん中の・420とすべてよく打っている。比較的数字の低い内角高め、外角高めですら・359,・320だ。こうして球種でもコースでも明確な弱点が少ないため、メジャーの一部の投手は力と力で勝負することを選択している。

 あるナ・リーグの投手は「大谷に対しては、挑戦するしかない。自分のベストピッチを投げるだけ。そして祈るだけ」と話し、他のア・リーグの投手も「彼が打球を飛ばしても、それがスタンドに入らないことを祈るだけです」と“神頼み”を口にしている。

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