西武 増田達至投手の引退を発表「ライオンズ一筋でプレーできたことは幸せでした」ファンに感謝

[ 2024年9月17日 10:08 ]

2019年、リーグ優勝を決め喜ぶ増田
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 西武は17日、増田達至投手(36)が今季限りで現役を引退すると発表した。20年には33セーブでタイトルにも輝くなど守護神として通算194セーブを積み上げてきたが、近年は不振が続き、右肩の故障も重なった。4年契約の4年目を終えるタイミングで愛するチームのユニホームを脱ぐ決意を固めた。

 球団は「このたび、ライオンズの守護神として最多セーブ投手賞などを獲得した増田達至投手が、今シーズン限りで現役を引退することになりましたのでお知らせいたします」と発表。引退試合・引退セレモニーは28日のロッテ戦で行う。

 増田は「ここ数年、思うように投げられない自分がいました。そんな時でも観客席から送られる熱い青炎に感謝を感じるとともに、もっとチームに貢献したい、皆さまと喜びを分かち合いたいと、僕の胸の闘志をかき立てられました。クローザーとしてチームを勝利へ導く9回のマウンドに上り、その役割を果たしたときのファンの皆さまの歓声は一生忘れることはありません」とコメント。「もっと長くファンの皆さまと夢の続きが見たかったのですが、何より最後まで“ライオン”(登場曲)に込められた歌詞を胸に、ライオンズ一筋でプレーできたことは幸せでした。最後までたくさんのご声援本当にありがとうございました」と支え続けてくれたファンに感謝した。

 渡辺久信監督代行兼GMは「セットアッパーとクローザーという一番重圧のかかるポジションで投げていたにも関わらず、とても安定したピッチングを見せてくれました。増田はとにかく体が丈夫でケガをしないので、計算できるリリーバーでしたね。FA権を取得しても残留してくれて、最後までライオンズ愛を貫いてくれた選手のひとりですし、凄くチームに貢献してくれました」とねぎらった。

 NTT西日本から12年ドラフト1位で入団。即戦力の期待通りにルーキーイヤーの13年にいきなり42試合に登板すると、3年目の15年には自己最多となる72試合に登板して42ホールドポイントをマークして最優秀中継ぎのタイトルにも輝いた。18、19年は守護神としてリーグ連覇に貢献。20年には33セーブで念願のタイトルも獲得し、23年は球団記録を更新する通算106ホールドを記録するなど、常にブルペンに欠かせない存在だった。

 ひたむきに練習に取り組む姿は若手のかがみ。ファンからは「マッスー」の愛称で親しまれ、後輩たちからの信頼は絶大だった。国内FA権を行使して4年契約を結んで残留した20年オフに「生涯、ライオンズでやっていきたい」と語っていた男が、その言葉通りに愛するチームで現役生活に別れを告げる。

 ◇増田 達至(ますだ・たつし)1988年(昭63)4月23日生まれ、兵庫県出身の36歳。柳学園、福井工大、NTT西日本を経て12年ドラフト1位で西武に入団。主に救援で球団最多の194セーブ、109ホールドを記録。15年に最優秀中継ぎ投手、20年に最多セーブ。1メートル80、88キロ。右投げ右打ち。

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