西武・増田 今季限りで引退、一筋12年 チーム最多194セーブ、109ホールド

[ 2024年9月17日 05:00 ]

2019年、リーグ優勝を決め喜ぶ増田
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 西武の増田達至投手(36)が今季限りで現役を引退することが16日、分かった。近日中にも正式に発表され、引退試合も行われる予定だ。20年には33セーブでタイトルにも輝くなど守護神として通算194セーブを積み上げてきたが、近年は不振が続き、右肩の故障も重なり成績も低迷。4年契約の4年目を終えるタイミングでユニホームを脱ぐ決意を固めた。今後の去就は未定となっている。

 西武一筋12年。獅子の守護神を務めてきた36歳の鉄腕が、ユニホームを脱ぐ決意を固めた。国内FA権を行使して4年契約を結んで残留した20年オフに「生涯、ライオンズでやっていきたい」と語っていた男が、その言葉通りに愛するチームで現役生活に別れを告げる。

 NTT西日本から12年ドラフト1位で入団。即戦力の期待通りにルーキーイヤーの13年にいきなり42試合に登板すると、3年目の15年には自己最多となる72試合に登板して42ホールドポイントをマークして最優秀中継ぎのタイトルにも輝いた。18、19年は守護神としてリーグ連覇に貢献。20年には33セーブで念願のタイトルも獲得し、23年は球団記録を更新する通算106ホールドを記録するなど、常にブルペンに欠かせない存在だった。

 ひたむきに練習に取り組む姿は若手のかがみ。ファンからは「マッスー」の愛称で親しまれ、後輩たちからの信頼は絶大だった。昨季は40試合に登板しながら防御率5・45に低迷。ヤンキースから新助っ人のアブレイユ、ソフトバンクから甲斐野が加入した今季は覚悟を持って臨んだ。春季キャンプ初日から異例のブルペン4連投を敢行。「今年はやらないといけない年」と自分に言い聞かせ、体にムチを入れてきた。だが、開幕から12試合に登板して防御率4・09と安定感を欠き、6月15日に2軍落ち。再起を目指したが、ファームでも17試合で防御率7・63と状態が上がらず、ここまで1軍復帰はかなわなかった。

 チームは昨季の5位から巻き返せず、今季は3年ぶりの最下位が確定。投手、野手ともに過渡期を迎えている。目標の200セーブには到達できなかったが通算194セーブ。チームの投手最年長36歳は、惜しまれながらマウンドを降りる。

 ◇増田 達至(ますだ・たつし)1988年(昭63)4月23日生まれ、兵庫県出身の36歳。柳学園、福井工大、NTT西日本を経て12年ドラフト1位で西武に入団。主に救援で球団最多の194セーブ、109ホールドを記録。15年に最優秀中継ぎ投手、20年に最多セーブ。1メートル80、88キロ。右投げ右打ち。

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