ソフトバンク・近藤2発 「ちょっと遅れましたけど良かった。いい気持ち、いい気分」そう話すワケは…

[ 2024年8月14日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク6―1西武 ( 2024年8月13日    ベルーナD )

<西・ソ>7回、近藤(中央)は2ランを放ちモイネロに迎えられる(撮影・篠原岳夫)
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 ソフトバンクの近藤健介外野手(31)が13日、西武戦で今季3度目の1試合2本塁打をマークした。1点を追う4回に右越え同点ソロ、4―1の7回に右越え17号2ランを放つなど、3安打3打点の活躍で3連勝に貢献した。リバン・モイネロ投手(28)は2安打1失点で来日初の完投勝利を果たし、9勝目をマーク。チームは貯金を今季最多34に増やし、優勝へのマジックナンバーを30とした。 

 近藤の打撃が再び研ぎ澄まされてきた。同点に追い付くソロとダメ押しの2ラン。8月2度目、今季3度目の1試合2発だ。

 「今日はスイング自体が良かったですね。投手に頑張ってもらっているので、長打を頭に入れて、完璧に捉えることができた」

 いずれも効果的なアーチだった。0―1の4回に先頭でカウント2―2から渡辺のカーブを待ってましたとばかりに強振。右翼席に飛び込む16号ソロとなった。小久保監督は「今日の(モイネロの)出来を見たら、そんなに点は取られないかなという中で、早く追い付いたのが良かったですね」と同点弾に感謝した。

 2発目は4回の再現VTRのようなアーチだった。4―1の7回2死一塁、1ボールから田村の直球をファーストスイングで右翼席へ2ランを運んだ。17本塁打でリーグ3位に浮上。打点も60とし、同3位の同僚・栗原に並んだ。打率・328はリーグで唯一3割をマークしている。

 修正し、すぐに実践できるのが最大の強みだ。前日12日の楽天戦は単打2本の2安打2打点。「打球が上がってない。強い打球がいってない。ズレていた感じがあった」と気づき、試合前練習では強いスイングで打球角度を上げることを意識した。会心の2発で家族と自身を祝った。9日に双子の娘たちが1歳の誕生日を迎え、自身も31歳になった。「ちょっと遅れましたけど良かった。いい気持ち、いい気分」と表情を緩めた。

 6回には中前打を放ち、さらに2四球で全5打席出塁し3安打3打点の活躍。4番・山川の連続試合本塁打が4で止まったが、5番打者が大暴れした。それでも自分の役割を熟知している男は「見ての通り、山川さんとはタイプも打球も違いますので。“いけるかな”と思う時もあるけど欲は捨てて、塁に出ることから」と慢心はない。

 チームは3連勝で優勝マジックを30に減らした。着実に頂点へと近づいている。「連戦が続くけど、全員で目の前の1試合を取っていきたい」。その言葉はスイング同様、実に力強かった。 (井上 満夫)

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