広島・新井監督 悩める坂倉に「苦しんだ分、成長できる」 指揮官の思いに決意「しっかり貢献したい」

[ 2024年7月23日 05:00 ]

オールスターのため北海道入りした広島・坂倉 (撮影・須田 麻祐子)
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 広島・新井貴浩監督(47)が前半戦で打率・203と低迷した坂倉将吾捕手(26)に巻き返しを期待した。自身の現役時代を踏まえ「苦しんだ分だけ成長できるから」と強調。坂倉は、コーチとして参戦する指揮官とともに、23日からの「マイナビオールスターゲーム2024」(第1戦=エスコンフィールド、第2戦=神宮)に出場する。後半戦のV争いに向け「チームの勝利が一番。貢献したい」と力を込めた。

 新井監督は、坂倉についての質問に言葉を選びながら答えた。正捕手として一本立ちを期待されながら、まさかの打撃不振に苦しんだ前半戦。現役時代の経験と記憶をたどりつつ、復調への期待を込めて背中を押した。

 「今まで順調にキャリアを積み上げ、ここまで苦しんだのはサク(坂倉)も初めてだと思う。ただ苦しんだ分、成長できるから。自分が実際そうだったから」

 早くから4番候補として期待され、才能開花まで数年を要した指揮官。昨秋から2大会連続で侍ジャパンにも選ばれ、実績を積んできた26歳の胸中は痛いほど分かる。自身もコーチとして参戦する球宴と、後半戦の心の持ちようにも言及した。
 「オールスターで一回区切り。新しいスタートラインに立つ気持ちでやってほしい」

 打撃改造で力強さと確実性を求めた今季。前半戦は、出場63試合で打率・203、4本塁打、18打点に終わった。巧打者の世評を得る坂倉にすれば、不本意極まりない数字。打撃へのコメントにも苦渋の思いがにじむ。

 「結果が出ていないので、いいように見られないと思う。何とか打てるようにしたい」

 一方でチームに対しては明快だった。前半戦を43勝37敗4分けの2位で終え、首位・巨人とは1ゲーム差。首位・阪神に8月戦線で一気に引き離された昨夏の苦い経験を踏まえ、言葉に力を込める。

 「後半戦はチームが最優先。勝つのが一番で勝つために何をするか。しっかり貢献したい。昨年の悔しい思いはみんな持っている」

 巻き返しへ。坂倉が指揮官の期待通り試練を乗り越えれば、昨年のリベンジがより現実味を帯びてくる。

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