巨人5年ぶり首位ターン 菅野チームトップ8勝、7勝の伊織&戸郷と「令和の3本柱」確立

[ 2024年7月22日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4-1中日 ( 2024年7月21日    バンテリンD )

<中・巨>5回のピンチでカリステを三振に斬る菅野(撮影・西川祐介)
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 プロ野球は21日、前半戦が終了し、巨人は中日戦に4―1で快勝して19年以来、5年ぶりの前半戦首位ターンを果たした。先発の菅野智之投手(34)が6回5安打1失点でチームトップの8勝目を挙げた。5カード連続の勝ち越しで貯金は今季最多の8。セ・リーグ5球団全てに勝ち越しての前半戦ターンは90年以来34年ぶりで、4年ぶりのリーグ優勝へ向かい26日DeNA戦からの後半戦に臨む。

 勝利を見届け、ベンチを出た菅野はブルペン陣に歩み寄った。船迫の肩をもみ、バルドナードの背中にそっと手を添える。一丸でつかんだ白星。7回以降を無失点リレーした仲間をねぎらった。

 「先制点を与えないことだけを考えて、我慢強く投げられた」

 前回14日のDeNA戦は初回に4点を献上。5回を今季ワーストの4失点で降板した。今季は主にカード3戦目で登板する右腕は「前々日、前日の配球も大事」と実感。2戦目までの試合を分析し、「最近はフォークがいい」と自身の状態も見極めて、序盤はフォークを中心に変化球を多用したことが効いた。3回2死一、三塁では高橋周をフォークで空振り三振に斬った。

 前半戦で8勝は19年以来5年ぶり。ともに7勝の戸郷、山崎伊との「令和3本柱」確立が前半戦首位ターンを屋台骨として支えた。金曜日の戸郷、火曜日の山崎伊と、カード頭を任せられる存在に成長した若い2人。その背後で復活した菅野がチームトップ8勝(2敗)を挙げ、チーム最多の貯金6を稼いだ。

 投手陣最年長の34歳は、開幕前の激励会で「戸郷と伊織、2人を陰でサポートしながら頑張っていきたい」と約束。戸郷とはサウナで野球談議することもしばしば。練習中も山崎伊ら若手にアドバイスを欠かさない。マウンド以外でも大黒柱として欠かせぬ存在だ。

 「後半戦も厳しい戦いが多くなると思うので、そこでも頑張ってもらいたい」と阿部監督も改めて信頼を口にした。90年以来34年ぶりにセ・リーグ全5球団に勝ち越して、今季最多の貯金8でターン。「(8勝は)出来過ぎとも思わない。もうちょっと信頼して長いイニングを投げさせてもらえるように頑張りたい」と菅野に慢心はない。背番号18が、しんがりでチームを守る。(青森 正宣)

 ≪V率100%≫巨人の前半戦首位ターンは19年以来36度目。過去35度のうち優勝したのは29度あり、V確率は83%になる。また、セ全球団に勝ち越しての球宴時折り返しは、90年以来34年ぶり12度目。76年の2位通過を含めて過去11度全てリーグ優勝を果たしている。

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