近大 一致団結の春連覇!開幕3連敗から逆転 涙の主将・坂下「みんなに助けてもらいました」

[ 2023年5月23日 05:30 ]

関西学生野球最終節3回戦   近大5―1関大 ( 2023年5月22日    わかさスタジアム京都 )

<近大・関大>関大を5-1で破り優勝を決め喜ぶ近大ナイン (撮影・亀井 直樹)
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 リーグ最終節の3回戦1試合で近大が関大を5―1で下し、昨春以来2季ぶり49度目の優勝を決めた。リーグ2位の打率・419を残し、春連覇をけん引した主将の坂下翔馬(4年)が最優秀選手賞を受賞。全日本大学野球選手権大会(6月5~11日の7日間、神宮球場、東京ドーム)の出場権を獲得し、5日の1回戦で北陸大学野球連盟代表の福井工大と対戦する。

 4点優勢で迎えた9回。坂下は遊撃の位置で涙をこらえきれなかった。「主将としてうまくいかなかったことを思い出すと、涙がこみ上げてきました」。最終戦は4打数無安打でもリーグ2位の打率・419(43打数18安打)を残すなど1番打者として貢献。優勝が決まった瞬間も歓喜の輪に飛び込めないほどに号泣した。

 少年野球から全カテゴリーで主将を務めてきた。19年U18W杯では佐々木朗希(現ロッテ)、奥川恭伸(現ヤクルト)らがそろう黄金世代の中でも「こんなチャンスはない」と主将を譲らなかった。

 それほどの経験があっても近大部員83人を率いるのは想像以上の難役だった。「誰にも相談せずに解決してきた」高校までと違い、「4学年の思いが一つにならない」と悩んだ。葛藤する姿を見た同学年が率先して後輩を引き締めるなど力になってくれた。「最上級生が動くチームは強い。みんなに助けてもらいました」。団結の証が開幕3連敗からの逆転優勝だった。

 「どん底からはい上がれたのは自信になりました」。昨年の全日本大学野球選手権大会では亜大との2回戦に敗れて悔し涙。今年こそ全国の舞台でも、うれし涙を流す。(河合 洋介)

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