700キロ離れても友情は続く 秋田中央出身の中大・野呂田漸が神宮に刻んだ2安打

[ 2023年5月19日 22:39 ]

東都大学野球春季リーグ戦   中大0―3日大 ( 2023年5月19日    神宮 )

指名打者起用に応えた野呂田捕手(左)(撮影・柳内 遼平)
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 東都大学野球の春季リーグ戦は3回戦1試合、2回戦1試合が行われ、中大は0―3で日大に敗れた。秋田中央出身の野呂田漸(ぜん)捕手(2年)は「7番・捕手」で出場し、4打数2安打だった。3位・日大以下4チームによる1部残留争いが続く。

 大学野球の聖地・神宮に「7番・指名打者、野呂田」のアナウンスが響いた。中大・野呂田にとって練習試合を含めても初めての指名打者での出場だった。バットを短く持った背番号10は5回に中前打、7回は右前打をマークして起用に応えた。

 「自分の人生で初めての指名打者で緊張はありましたけど、やってきたことをやるだけだった。“できる”って自分に言い聞かせて試合に臨みました」

 秋田中央時代は1年夏に甲子園出場を果たした秋田を代表する捕手。3年夏は保育園から一緒で小学5年からバッテリーを組んだ右腕・湊優成との同級生バッテリーが話題となった。野呂田はプロ志望届を提出せず、東都大学野球リーグの強豪・中大を活躍の場に選んだ。相棒の湊は北海道学生野球リーグに所属する函館大に進学。それでも友情に変化はない。「連絡は取っています。たまに“出てたね”とか。湊のリーグ戦の活躍は調べたりしています」。遠く離れた親友の活躍がモチベーションになっている。

 20年は牧(DeNA)、五十幡(日本ハム)、21年は古賀(西武)、昨年は森下(阪神)、北村(ヤクルト)と次々にプロを輩出する中大で2年生ながらスタメン出場。「ここからがスタートだと思うのでもっとできるように練習を頑張っていきたいと思います」。高校時代から変わらない輝く笑顔で誓った。(柳内 遼平) 

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