日本ハム・清宮が6年目の開幕 今季の狙いは3割30本3盗塁のトリプル“スリー”だ!

[ 2023年3月30日 06:00 ]

フリー打撃でライトスタンドに打ち込む清宮(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)が勝負の6年目で、トリプル“スリー”を狙う。開幕前日の29日、新球場「エスコンフィールド北海道」で全体練習を実施。「5番・一塁」で初の開幕スタメンが確実な清宮は、30本塁打100打点という従来からの目標に、打率3割、さらには3盗塁を上乗せした。

 6年目の覚醒を期待される清宮が思い描く数字は大きい。前日28日のFビレッジ開業記念スペシャルショー出演では30本塁打、100打点を挙げた。この日は「40本を打ちたいとずっと言っているので、ぶれずにいきます」とも話した。だが、首脳陣の期待は打棒だけにとどまらない。

 分析担当を兼任する代田建紀走塁コーチは言った。「どうしても長打に目が行きがちだが、意外と足は速い。今年はトリプル“スリー”いける。3割、30本、3盗塁」。盗塁数だけはちょっとミニなトリプルスリーだ。

 清宮はプロ通算6盗塁だが、実は早実時代に50メートル走6秒3を記録したことがあり、オープン戦では2盗塁をマーク。試合前練習では率先してスライディング練習に励むなど、走塁への意識も芽生えつつある。チームもオープン戦で12球団トップの29盗塁。走塁を駆使した「新庄野球」は浸透しつつあり、長打が魅力の和製大砲も「やれることはしっかりやるという思い」と、前のめりに語った。

 札幌ドームより外野フェンスが低く、右中間が狭い左打者有利の新球場では本塁打増は十分期待できる。「トリプル」への壁となるのが打率3割だ。過去5年の通算打率は・206。それでも良い兆候も見られる。オープン戦トップ5本塁打の中、昨季一度もなかった逆方向へのアーチを2本放った。広角な打撃が備わりつつある。

 キャンプから5番を任され続けて迎える3・30。開幕スタメンとなれば自身初だ。「期待されるというのは幸せ。それがなくなったら寂しいし、悲しい」と重圧も味方に付けて新球場元年の初戦に向かう。「野球人生でも忘れられない一日になるはず。まずは勝利だが、記憶に残るような試合ができれば」。打撃でも足でも魅せ、真のスターへの第一歩を踏み出す。(清藤 駿太)

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2023年3月30日のニュース