トヨタ自動車・宮崎仁斗 大阪桐蔭、立大経て…鳴り物入りの入社にも謙虚「必死に、精いっぱい、積極的に」

[ 2023年3月25日 17:21 ]

トヨタ自動車・宮崎仁斗
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 その実力は折り紙付きだ。栄光に彩られた、宮崎仁斗外野手の野球人生。大阪桐蔭では3年時の春夏連覇を含め、3度も全国制覇を成し遂げた。立大でも1年春からスタメン起用され、4年間で通算62安打をマーク。鳴り物入りでのトヨタ自動車入社と言える。

 ただ、当の本人はいたって謙虚だ。足下を見つめ、今季を土台づくりの1年と位置づける。

 「ケガをしない体をつくって、しっかり野球をできる1年にしたい。実力はまだまだなところがある。必死に、精いっぱい、積極的な気持ちを忘れずプレーしたい」

 レギュラーを張り続けた立大での4年間は、人としての視野を広げた期間でもあった。全国からトップクラスの精鋭が集う大阪桐蔭とは異なり、入部の背景も様々。宮崎のようにアスリート選抜入試に合格した選手もいれば、内部進学、指定校推薦入試、自由選抜入試、一般入試を突破した選手もいる。宮崎は言う。

 「4学年で140人ほどの部員がいて、その中で試合に出させてもらっていました。全員がその先のステージで野球を続けたいと思っていなかったのは、自分にとって初めての経験。高校までは野球第一という考え方でしたが、いろいろな考えを持った人とふれ合うことで野球以外のことも大切にすることができた4年間でもあった。視野を広げられたという意味では、人間的に成長できたのではないかと思っています」

 社会人野球において、最激戦区と言っても過言ではないトヨタ自動車の外野争い。一角に食い込むことは容易ではないが、パンチ力を秘めた打撃とセンス抜群の走塁で勝機を見いだす。立大1年春のリーグ戦ではいきなり6盗塁を決め、同シーズンの最多盗塁。その裏付けとなるのが、抜群の野球脳だろう。

 「トヨタの走塁は他と違う。その中に入って、チームがどうやって勝っているのかを徹底して理解したい。自分の気持ちに迷いがあってはダメ。自信を持てる準備を施したい」

 宮崎の加入が、チームにどのような化学反応を起こすのか。定位置獲得なら、攻撃力は威力を増しているに違いない。

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2023年3月25日のニュース