トヨタ自動車・三塚武蔵、持ち前の長打力で打線に新風 高2から野手本格転向で伸びしろ十分

[ 2023年3月24日 16:31 ]

トヨタ自動車の三塚武蔵
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 トヨタ自動車の強力打線に、新風を吹かせそうなのが中部学院大から入社する三塚武蔵外野手だ。1メートル83、87キロという堂々たる体躯。すでに公式戦3試合に出場して、9打数3安打3打点の活躍を見せている。その持ち味は力強いフルスイングから放たれるロングヒットにある。

 「まずは体をつくって、レギュラーとして試合に出ることが目標。長打力を生かしたバッティングで、チームに貢献したい」

 短いキャリアは、無限の伸びしろを意味している。県岐阜商2年夏までは投手。それもBチームに所属していた。「自分の中ではずっとピッチャーをやりたかったんですが、左投手がいないチーム事情もありまして…」。モヤモヤした気持ちのまま、高校野球を終わるわけにはいかない。新チームが結成され、最上級生となったタイミングで野手専念を直訴。当時のスタッフに転向を認められると、ライバルたちとの遅れを取り戻すべく、来る日も来る日もバットを振り続けた。

 転機が訪れたのは、3年春だった。同校OBである鍛治舎巧監督が新任。名将から授けられた一言が、その後の運命を変えた。

 「お前はしっかり自分のスイングをすれば、ホームランを打てる。ホームランを狙っていけ」

 人はそれほどまでに変われるのか―。そこからの1カ月で10本塁打を量産。最終的には通算20本塁打の大台に乗せ、高校野球を終えた。中部学院大では1年春から4番としてリーグ戦に出場。4年秋のリーグ戦では3試合連続本塁打を放つなど、本領を遺憾なく発揮した。

 「昨年の2大大会を見ても、守備、走塁ともすごい。まだまだレベルアップしないと、試合にも出られない。しっかりとトレーニングを積んで、自分を高めていきます」

 3年春のリーグ戦では6盗塁を決めるなど、足にも定評がある。トヨタが誇る走塁を身につければ、さらにスケールはアップする。

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2023年3月24日のニュース