侍・湯浅 35発男K斬り!由伸をアツアツ救援 適時打打たれても踏ん張る「いつも通りの投球ができた」

[ 2023年3月22日 04:00 ]

WBC準決勝   日本6―5メキシコ ( 2023年3月20日    米・マイアミ )

<日本・メキシコ>3番手の湯浅(撮影・光山 貴大)
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 湯浅が傷口を最小限にとどめたことも侍ジャパンの勝因だった。5回から力投の山本が同点に追いついた直後の8回につかまる。1死から連続二塁打で勝ち越しを許し、なお一、三塁の窮地。大量失点なら勝敗が決しかねない分岐点で指名された。

 4番・テレス(ブルワーズ)との対決。昨季ナ・リーグ5位タイの35本塁打を誇る強打者に挑んだ。フォーク、直球の2球で追い込んだ後、3球目の二盗で二、三塁。勝負の4球目でフォークを低めに落とし、空振り三振を奪った。テレスは右膝でバットを真っ二つにするほどの悔しがりようだった。

 5番・パレデス(レイズ)には低めフォークを合わされ、ゴロで左前へ。吉田の好送球で二塁走者の生還は阻止した。「そこまで高いボールではなく、自分の中では投げ切れた。飛んだところが悪かった。もう少し低く投げきれれば最高だった」。12日のオーストラリア戦から間隔が空いても、「いついってもいいように準備はしていた。ずっとアウェーを感じていたが、マウンドでは気にせずいつも通りの投球ができた」と米国での初マウンドを振り返った。

 昨季飛躍を遂げ、三重県尾鷲市に帰郷したオフも年始の恒例行事を欠かさなかった。社会人まで野球を続けた父・栄一さん(51)とのキャッチボールだ。今年はキャッチャーミットを贈り、WBC使用球を使って“会話”。「怖かった。もう座ってでは捕れないな」と改めて成長を認められた。入団後は3度の腰椎分離症を乗り越え、「両親にはリハビリも支えてもらった。一番恩返ししたい」と誓った世界の舞台だった。侍の一員として堂々の貢献。「あと1勝して世界一を獲りたい。準備したい」。もちろん、連投は望むところだ。

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