侍・朗希 4回3失点「反省」もメジャー高評価 160キロ超え連発で“全米デビュー”

[ 2023年3月22日 04:00 ]

WBC準決勝   日本6―5メキシコ ( 2023年3月20日    米・マイアミ )

<日本・メキシコ>2回、腹部に打球を受ける佐々木朗(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 「全米デビュー」は鮮烈な立ち上がりだった。佐々木朗が初回先頭のアロザレーナから空振り三振を奪ったのは、この試合最速の102マイル(約164キロ)。「流れを持ってこられるように投げた。凄く良い経験ができた」。速球の平均球速は100・5マイル(約162キロ)とメジャーでも超一流だった。

 米メディアによると、MLBのスカウトや球団関係者が総勢64人詰めかけた。あるナ・リーグの球団幹部は「速球が特筆されるが、全てのツールに優れている」とフォークを交える投球を評価。2回にグラブをかすめた打球が腹部に当たったが、100マイル(約161キロ)超えの剛球を続けた。

 最も印象に残っているWBCは、17年の前回大会。準決勝で敗れたものの巨人・菅野、メッツ・千賀(当時ソフトバンク)が米国相手に力投する姿だった。今回の侍ジャパンで初対面した同じ岩手県出身の大谷には当初は「ファン目線」だったが、自身も壮行試合で日本人最速タイの165キロで並んだ。「力を入れたら球速が出るわけじゃない」と上半身と下半身の連動を意識し、メジャー軍団に挑んだ。

 「投げきることができなかった。反省点」と振り返ったのは4回。2死一、二塁からL・ウリアスへの外角フォークが甘く入って3ランを浴びた。相手も「デグロムと対戦するのと似たアプローチで臨んだ」とサイ・ヤング賞2度を誇るレンジャーズの右腕と重ねたといい、「いずれメジャーでも最高級の投手になる」と称えた。

 佐々木朗はサヨナラの瞬間、地面に100マイル超えの勢いで帽子を投げつけて喜んだ。「明日もチーム一丸で頑張ってくれる」と仲間を信じて託す。(神田 佑)

続きを表示

この記事のフォト

2023年3月22日のニュース