龍谷大平安 逆転で令和1勝 原田監督が提案「ジャンボリミッキー!」ダンスで一体感

[ 2023年3月22日 05:20 ]

第95回選抜高校野球大会第4日・2回戦   龍谷大平安4―3長崎日大 ( 2023年3月21日    甲子園 )

<長崎日大・龍谷大平安>初戦を突破した龍谷大平安ナイン(撮影・須田 麻祐子)
Photo By スポニチ

 古き良き伝統に、令和の新スタイルも合わさった一丸星だった。42度目の春が令和改元後初の甲子園出場となった龍谷大平安は、勝利のあいさつに向かった一塁側アルプス席前で、ディズニーの名曲「ジャンボリミッキー!」を披露。その姿に原田英彦監督は「(動きが)しっかり合っていたね」とほほえんだ。息の合った踊りが、逆転につながる全員野球の根底にあった。

 2点を勝ち越されて迎えた7回、名将が動いた。「非常に悪い展開。代打で流れを変えようと思った」。まず2死一塁で代打起用した石丸晟智が左前打を放って一、三塁。続けて送り出した代打・松井駿汰への2球目が暴投となって1点差に迫り、なおも2死二塁からその松井も左翼線へ同点適時二塁打。そして直後の1番・白石力翔が決勝右前打を放った。2死無走者からの5連打で、鮮やかに逆転。共有された「つなぐ意識」が得点源となった。指揮官は「甲子園で代打が簡単に打てるものではない。普段からコツコツやってきた証。よく打ってくれた」と称えた。

 昨秋の新チーム結成後、指揮官は結束力を欠くチームを「お前たちは史上最弱だ」と酷評した。その改善策として、オフ期間に一つの提案をした。「甲子園で勝って、スタンドも全員でジャンボリミッキー!踊るぞ」。ダンスで一体感を生み出そうとしたのだ。指揮官自らディズニーランドでダンスを撮影し、「こうして踊るねん。全員で一つの作品をつくろうや」と訴えた。

 そうして培ってきた一丸野球で、胸が躍る逆転劇を演じた。選手18人とスタンドの応援団が一緒に踊った勝利の舞を見届け、原田監督は「本当に勝てて良かった」と目を細めた。(河合 洋介)

続きを表示

2023年3月22日のニュース