ソフトバンク 4軍開設発表 三笠GM「120人レベルを維持」「メジャーリーグを想定」

[ 2022年11月30日 12:55 ]

 ソフトバンクの三笠杉彦GM(48)と小川史4軍監督(62)らが30日、筑後ファーム施設で来季から新設される4軍制導入発表会見を行った。NPB初の試みで三笠GMが狙いと開設の経緯、さらに新たな取り組みについて明かした。

 選手の保有数は過去に例を見ない大所帯となる。三笠GMは「来年やってみてというところもありますが、基本的にはこの先数年は4軍制までで内容の充実を図っていく計画にしております」としたうえで「120人レベルを維持して、数年やってみようと思っています」と設定した。

 各軍の位置付けとしては「3軍は1、2軍レベルの試合を通じた育成。4軍は入ったばかりの高校生、トレーニングが必要な選手が所属する。トレーニングと試合の実戦経験というようなことを交互に行って運営しようと思っています」とする。「2軍に関しては1軍にチャレンジする、1軍への挑戦を行っている選手が中心となり、3軍に関しては2年目以降の育成選手を中心に試合中心で育成していく。4軍に関しては体作り、試合経験を中心にして…となる。高卒の若い選手、大きなケガが明けてリハビリしながら試合、そうした使い分けになるかと想像しています」と構想を口にした。

 すでに3軍制が機能しているチーム。その中で4軍を持つメリットについては、新たな戦力の発掘、そしてチームの活性化だとする。戦力外選手、アマチュア時代のケガで支配下選手としての指名を受けられなかった選手。あらゆる可能性を持つ選手の受け皿となる。「厳しい世界だと思うので、そういう選手含めてチャンスを与えて結果を出して、契約をつかんでいくというような仕組みで強化を図るということに関しては、4軍もつくって、環境をつくっていくことがチーム強化つながると思っている」と言う。理想形としては「メジャーリーグを想定」する。「3A、2A、1Aがあるわけですから。メジャーはルーキーリーグ、フォールリーグもありますので、まだまだ拡大する可能性があるかなと思いつつも、まずは1Aレベルをつくってやってみるかということです」と話した。

 選手寮の増築は来年9月の竣工を目指す。さらにトレーニング設備などにも最先端の機器をそろえ、科学的な観点から選手の成長を促進できるように環境を整えていく。選手間の競争は現状よりも厳しさを増すが、セカンドキャリアのサポートにも今以上に力を入れて取り組んでいくとした。

 「育成環境ということだけでなく、選手としてファンの期待に応えて、というような環境も経験できるような場を用意していると自負しています。競争が激しくなるマイナス点がありますが、上回るプラスもあるし、その中で勝ち取った支配下枠で大きく活躍してホークスの優勝、ひいては日本代表の勝利に貢献している先輩も多く出ていますので、そういう先輩を目指しながらみんなで切磋琢磨(せっさたくま)して素晴らしい経験をしてもらいたいなと思っています」。ソフトバンクを常勝軍団とすること、さらにその先にプロ野球界のさらなる発展を見据える。

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2022年11月30日のニュース