楽天、伝説守護神・リベラが絶賛した技巧派メジャー左腕獲り 今季35戦登板バニュエロス

[ 2022年11月28日 04:56 ]

楽天が獲得を目指すバニュエロス(ロイター)

 楽天が来季の新外国人候補として、東京五輪メキシコ代表左腕のマニー・バニュエロス投手(31=前パイレーツ)の獲得に動いていることが27日、分かった。今季はメジャー2球団で計35試合に登板。楽天では先発として検討しており、既に交渉中のメジャー通算130発を誇るマイケル・フランコ内野手(30=前ナショナルズ)とともに獲得を目指す。

 楽天が新外国人候補としてリストアップしたバニュエロスは、150キロ前後の速球にカーブ、スライダー、シンカーを持ち球とする技巧派左腕だ。今季はヤンキースとパイレーツで計35試合に救援登板し、2勝1敗1セーブ、防御率4・39。スリークオーターから球の出どころが見えにくいのが特長で、被打率・215の安定した数字を残した。マイナーでは通算163試合の先発経験がある。

 楽天の外国人投手はチーム編成上、近年は救援が多く、先発で勝利したのは、15年のケニー・レイ(5勝7敗)が最後。17年からは「純国産ローテーション」を通しているが、石井一久GM兼監督は「先発は最近は獲ってないけど、結構真剣に(候補に)入っています」と言及し、映像もチェック済みだ。

 来季は田中将、岸、則本、辛島は健在だが、涌井はトレードで中日に移籍し、早川は10月に受けた左肘のクリーニング手術の影響で開幕は微妙。ドラフト1位・荘司(立大)、同2位・小孫(鷺宮製作所)は先発候補だが、外国人投手が加われば、層は厚くなる。

 バニュエロスは東京五輪1次リーグの日本戦に救援で登板。坂本に本塁打を浴びたが、吉田正と浅村を抑え、打者4人に対し、1安打1失点だった。21歳でヤ軍のメジャーキャンプに招待され、歴代最多通算652セーブのマリアノ・リベラも「今まで見た中で一番の素材」と才能を評価した左腕。その後、左肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、複数球団を渡り歩いたが、今季7年ぶりにヤ軍復帰を果たし、メジャーのマウンドに立った。20年に台湾でのプレー経験もあり、異国での環境にも適応できるとみている。

 新外国人はメジャー通算130発の右の強打者フランコの獲得交渉が大詰めを迎えている。今季は開幕ダッシュに成功しながら、リーグ4位に終わった。石井GM兼監督にとって勝負の3年目は助っ人補強が鍵を握る。

 ◇マニー・バニュエロス 1991年3月13日生まれ、メキシコ出身の31歳。08年にヤンキースと契約。15年7月2日にブレーブスでメジャーデビューも16年以降はエンゼルス、ドジャース、ホワイトソックスと移り、20年に台湾・富邦入り。21年にメキシコ代表で東京五輪出場。今年1月にヤ軍に復帰し、7月にパイレーツに移籍。メジャー通算58試合で6勝9敗1セーブ、防御率5.64。1メートル78、97キロ。左投げ右打ち。

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