ヤクルト・村上「令和初の3冠王」当確 日本選手最多56号は最終戦・神宮で決める

[ 2022年10月3日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト3―3阪神 ( 2022年10月2日    甲子園 )

<神・ヤ>9回2死満塁、古賀は一時勝ち越しの適時内野安打を放ち、喜ぶ村上(中央)=撮影・平嶋 理子
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 ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が令和初の3冠王に当確ランプをともした。2日の阪神戦を欠場し打率・317、55本塁打、132打点の3部門でトップを維持。打率を争う中日・大島洋平外野手(36)はシーズンが終了し、1試合を残して04年の松中信彦(ダイエー)以来18年ぶり、史上8人目の偉業が決定的となった。3打席凡退でもトップを維持できる状況で、3日のDeNA戦(神宮)で日本選手最多の56号を狙う。

 ベンチの最前列で声をからした。今季、誰よりも打席で存在感を放ってきた村上が、延長12回までナインを鼓舞。引き分けに終わり、出場機会もなかったが、3冠王の大記録をほぼ手中に収めた。

 2日のスタメン発表で名前がアナウンスされず、甲子園のスタンドがどよめいた。3冠と日本選手最多の56号への周囲の期待に対し、優勝会見で「押しつぶされるくらいプレッシャーをかけてもらいたい。そこに挑戦できるのは、今は僕しかいない」と語っていたが55号以降は13試合、57打席ノーアーチ。その間は44打数5安打で打率・114だった。8月6日に「特例2022」で出場選手登録を外れた以外は「4番・三塁」で先発出場を続けてきた主砲がベンチスタートとなった。

 試合後、高津監督は「彼も人の子で、やっぱりしんどいからね。しっかりと状態を調整してあげないといけないと思って、今日は(スタメンから)外しました」と説明した。中日・大島との打率争いさえ制すれば手にできる3冠王の称号。練習ではいつも通り、打撃練習とノックもこなしたが、打率争いだけでなくリフレッシュの意味もあってスタメンを外れた。大島は広島戦で4打数1安打で、打率・314で先にシーズンを終了。村上は打率・317、55本塁打、132打点の3部門でトップをキープし、04年の松中以来の3冠王が確実となった。

 3日は今季最終戦となるDeNA戦(神宮)。村上は3打席連続で凡退しても打率トップを維持できるため「56号」への挑戦権はある。出場について高津監督は「明日(3日)の状態を見て決める」とし、令和初の偉業については「そんなに3冠を獲れるチャンスもない。そういう選手に巡り合えるのも僕は幸運。ぜひ獲ってほしい」と期待する。シーズン終盤は話題をさらった2022年。神宮のファンは記念の一発を期待している。(青森 正宣)

 《3打数無安打でも確定》村上(ヤ)は1試合を残し打撃3冠部門で1位をキープ。本塁打、打点はタイトル獲得が間違いなく、打率は2位の大島(中=.314)と3厘差の.317。今日のDeNAとのシーズン最終試合で3打数無安打でも.315と1厘差で大島を上回る。仮に3打席目までに1本でも安打が出れば、7打席立っても大島に抜かれず3冠王が確定する。

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