阪神、岡田新体制着々 今岡氏が打撃コーチ、平田ヘッド、和田氏は1軍監督経験者で初の2軍監督へ

[ 2022年9月28日 05:15 ]

08年、岡田氏(左)と今岡氏

 阪神がOBの今岡真訪氏(まこと、48=野球評論家)を1軍打撃コーチとして招へいに動いていることが分かった。

 今季は投手陣がリーグトップの防御率を誇った一方で、攻撃陣の決定力不足に泣いて優勝を逃した。打線のてこ入れは不可欠。入閣すれば、大山、佐藤輝、近本に次ぐ戦力の拡充が期待されるだけでなく、1軍抜てき中の高寺、2軍の井上、前川ら次世代を担う若虎の育成にも手腕が発揮されそうだ。

 今岡氏は、03年に首位打者に輝き、05年には打点王を獲得し、2度のリーグ優勝に貢献した生え抜きの強打者。移籍先のロッテで12年にユニホームを脱いだ後、16、17年に阪神の2軍で野手部門のコーチを務めた。ロッテでも2軍監督と1軍ヘッドコーチを歴任し、指導力には定評がある。

 次期監督の岡田彰布氏は評論家時代の今岡氏の鋭い視点を高く評価。野球観が一致し、さらに監督、選手として同じユニホームを着て戦ったことから、信頼の置ける側近の一人として活躍しそうだ。

 平田勝男2軍監督(63)は働き場所を1軍に変え、ヘッドコーチに内定していることも分かった。2軍監督を通算10年務めただけでなく、コーチ経験も豊富で、阪神のチーム事情に最も精通している。05年の優勝を同じ役職で支えた新監督の側近であり、85年にはともに主力選手として戦い日本一を経験した。強い猛虎を知るコンビで、V奪回を狙うことになる。

 また、空いた2軍監督には、和田豊球団本部付テクニカルアドバイザー(60)が就くことも判明した。1軍の指揮を執って13~15年に3度のAクラス入りをした実績がある。阪神で1軍監督経験者が2軍の監督を務めるのは初めてになる。

 ◇今岡 真訪(いまおか・まこと)1974年(昭49)9月11日生まれ、兵庫県出身の48歳。PL学園から東洋大を経て96年ドラフト1位で阪神入り。03年首位打者、05年打点王で両年のリーグ優勝に貢献。10年にロッテへ移籍し、2軍打撃・守備コーチを兼任した12年限りで引退。通算1309試合、打率.279、122本塁打、594打点。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞1度。阪神では16、17年に2軍打撃兼野手総合コーチを務めた。右投げ右打ち。

 ◇平田 勝男(ひらた・かつお)1959年(昭34)7月31日生まれ、長崎県出身の63歳。長崎・海星から明大を経て81年ドラフト2位で阪神入り。好守の遊撃手として85年の日本一に貢献し、84年から4年連続ゴールデングラブ賞受賞。94年引退。通算979試合、打率.258、23本塁打、220打点。引退後は阪神でコーチ、2軍監督を歴任。14年侍ジャパンU―21代表監督。右投げ右打ち。

 ◇和田 豊(わだ・ゆたか)1962年(昭37)9月2日生まれ、千葉県出身の60歳。我孫子から日大を経て84年ドラフト3位で阪神入団。巧打の内野手として88年に遊撃のレギュラーに定着。01年に打撃コーチ兼任となり、同年限りで引退。通算1713試合、打率.291、29本塁打、403打点、93盗塁。以降11年までコーチ専任の後、12年から15年まで阪神監督を務め、14年は2位からCSを制して日本シリーズ進出。退任後は阪神球団オーナー付シニアアドバイザーを経て、17年11月から球団本部付テクニカルアドバイザー。右投げ右打ち。

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