23年の新ルールで恩恵を受けるのはレンジャーズのシーガー、大谷には打でプラス、投でマイナスの影響か

[ 2022年9月23日 11:25 ]

エンゼルスの大谷翔平
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 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が23年に施行される新ルールで、誰が恩恵を受け、誰が損をするかを23日(日本時間24日)に特集した。

 まずシフトの制限については、今季シフトでゴロやライナーをアウトにされた回数が最も多いのがレンジャーズのコーリー・シーガーで90回。2番がアストロズのカイル・タッカーで66回、3番がツインズのマックス・ケプラーが64回と左打者が続く。ケプラーと並ぶ64回がナショナルズのスイッチヒッター、キーバート・ルイーズだ。

 シフトは特に左のプルヒッターに不利に働いていた。本塁から二塁ベースのラインを0度、本塁から一塁ベースを45度とすると、二塁手が25度から30度の角度に立ちライト前まで下がり、遊撃手が5度から15度の位置にいる。その二塁手の位置に100マイルを越す強い打球を打っていたのがシーガー、アスレチックスのセス・ブラウン、アストロズのヨルダン・アルバレスら。新ルールで二塁手はもっと前、土の上に立たねばならないから速い打球に対して守備範囲が狭くなる。5度から15度の角度にたくさん打っていたのは、シーガー、ブレーブスのマット・オルソン、タッカーらで、エンゼルスの大谷翔平もそこへの打球が多かった。そこでシーガー、ブルワーズのロウディ・テレス、オルソン、フィリーズのカイル・シュワバー、ドジャースのマックス・マンシー、大谷、ケプラーらが恩恵を受けるとしている。

 一方でカブスのパトリック・ウィズダム、カージナルスのノーラン・ゴーマン、エンゼルスのルイス・レンヒーフォにはマイナスだという。ピッチクロックについては、間を置かずぽんぽん投げ込まないといけないから、球速が落ち、三振率も下がると予測される。ただ先にルールを実験してきたマイナーの試合では、データ上、球速の低下は見られなかった。

 それでも「ジ・アスレチック」の予測はテンポの遅い投手は不利になるというもので、カージナルスのジョバンニ・ガエゴスが今季走者なしで26秒、走者ありで31・2秒と最も遅かった。そこでガエゴス、ブレーブスのケンリー・ジャンセン、エンゼルスのホセ・スアレス、大谷にとってマイナスになると言う。スアレスは走者なしで22・4秒、走者ありで25・6秒、大谷は走者なしで21秒5、走者ありで26・6秒だった。

 一方で恩恵を得るのはテンポの良い試合を見られるファンだという。大きなベースについては、それによって若干塁間が短くなり、牽制回数の制限もあり、盗塁が狙いやすくなる。恩恵を受けるのはドジャースの快足のトレー・ターナー、ダイヤモンドバックスのコービン・キャロルら。厳しくなるのはクイックが苦手な投手でフィリーズのノア・シンダーガード、マーリンズのサンディ・アルカンタラらだとしている。

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2022年9月23日のニュース