落合博満氏　個人の通算記録は狙えない大谷に熱きエール「彼の野球人生にとっては一番大事なこと」

落合博満氏
Photo By スポニチ

　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（68）が5日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。エンゼルスの大谷翔平が「二刀流」で打ち立ててきた「記録」について持論を述べた。

　海を渡り、メジャーリーグでは元祖二刀流のレジャンド、ベーブ・ルースの記録を何度も蘇らせている大谷。今後もまだまだ記録を伸ばすことはできるのか。落合氏は「状態が良ければね。で、年も取ってくるから。それとどうやって付き合っていくかっていうことが大事なんだろうと思うし」と28歳になった大谷の今後に言及。そして「大谷がなぜあそこまで名を売ったかっていうと、二刀流だからだよ。イチローみたいにヒットを打てるかって言えば、そうでもない。イチローにないホームランを打つっていうことだけは確か。その二刀流がどこまで続くかっていうものがね、彼の野球人生にとっては一番大事なことなんじゃないのかな」と、大谷自身がこだわってきた「二刀流の大谷翔平」の重要性を説いた。

　「だから、通算成績からすると、王さんの記録は抜けるわけないし、張本さんの記録抜けるわけじゃないし、イチローの記録を抜けるわけでもない」

　二刀流の道を選んだ時点で過去の個人記録を塗り替えることはできないと分かっている。それでも王さんを、張本氏を、イチロー氏をうならせる才能。そして当初から大谷の二刀流挑戦を推し続けてきた落合氏は「ピッチャーとして何勝するか、バッターとして何本ホームランを打つかっていうところに、全注目がいってるわけでしょ。だから、自分の置かれた立場の仕事をするっていうことに徹すればいいんじゃないのかなと思う」と挑戦を続ける28歳に、心からのエールを送った。