日本ハム・清宮“脱ソロアーチスト”覚醒2発!「あいつがいてくれるから…」同期「村GOD」から刺激

[ 2022年8月4日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム5―1ソフトバンク ( 2022年8月3日    札幌D )

<日・ソ(>8回、2ランを放ちベンチの選手らとタッチを交わす清宮(撮影・高橋 茂夫)
Photo By スポニチ

 日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)が3日、ソフトバンク戦で12、13号2ランを放ち自己最多タイ4打点と大暴れ。5カードぶりのカード勝ち越しに導き、12球団最後の40勝到達となった。今季ここまで11本全てソロ本塁打だったが、今季97試合目でようやく“ソロ”アーチストを脱却。同学年のヤクルト・村上宗隆内野手(22)に負けじと、5年目の覚醒への予感を一層高まらせた。 

 スコアボードに待望の「2」が刻まれた。しかも2度。そのスコアボードを背にした清宮は「やっと2ランを打てました」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

 今季ここまで放った11発は全てソロ。同僚から「めちゃめちゃあおられる」と嫌でも意識させられてきた。ソロだけではチームの得点力は伸びず、清宮が本塁打を放った試合はここまで4勝5敗と負けが先行していた。得点圏打率・176と課題の得点圏に走者を置いて迎えた3回2死二塁で、東浜の内角低めカットボールを捉え、先制の12号2ラン。ソロアーチストを卒業すると、すぐさま8回には元同僚・秋吉から右越えに特大のダメ押し2ランを放ち、今季3度目の1試合マルチ本塁打。「(勝ち試合で)やっと打てた。たくさん点を取りたいので、それが何より」と上機嫌で話した。

 5年目でこれまでの自己最多だった7本塁打を大きく上回る活躍。それでも清宮が「常に自分にむちを打ってくれる存在」と表現するのがヤクルト・村上だ。19年春には稲葉監督(現日本ハムGM)率いる侍ジャパンに初選出されたが、直前に右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折して無念の辞退。この時、同じく初選出だった村上は、そこから結果を重ね侍ジャパンの中軸を務めるまでに成長した。2日にプロ野球記録の5打席連続本塁打の活躍には「半端ない」と驚きつつ「どれだけ打っても上に村上がいてくれるので、やっぱりこんなんじゃ全然満足できない。あいつがいてくれるからもっと高みを目指せる」と刺激を受けている。

 球界では「村神様」の表現が定着しつつあるが、清宮ら同期の間では「村GOD」が定着しているという。新庄監督も「清宮君のスイングもかっこいい」としつつ、求めるのが「村上くんの迫力感」。アーチストとしてのタイプこそ違うが、清宮も長距離砲の階段を着実に上っている。

 今季の目標は30発。早実時代に高校通算最多111本塁打を放った生粋の大砲が、5年目でいよいよ才能を開花させつつある。(東尾 洋樹)

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月4日のニュース