阪神・岩崎 守護神の意地見せた23セーブ目 前回登板で被弾“村上ショック”振り払った

[ 2022年8月3日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6ー3巨人 ( 2022年8月2日    東京D )

<巨・神>9回を締め、勝利投手となった青柳(50番)と喜びを分かち合う岩崎(撮影・坂田 高浩)
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 1度の失敗を引きずるわけにはいかない。そんな時間もない。それが阪神の守護神という過酷な稼業。そんなことは百も承知の阪神・岩崎が、いつも通り淡々と戦場に赴き、わずか7球で任務を果たした。

 4―3から、梅野の貴重な2点適時打で6―3となった9回。リードが広がって感謝はしても、気を緩める左腕ではない。相手は強力打線の中軸。ポーカーフェースの下に闘志をたぎらせ、まずは3番の丸を2球目直球で左飛に仕留めた。

 4番の岡本和にも、チェンジアップでカウントを整えた後に直球勝負で右飛。続く代打・石川は初球のスライダーで遊ゴロに料理し、敵地での勝利を締めくくった。

 試合後にコメントは残さなかったが、矢野監督は「(岩崎)優は経験があれだけある。優に任せるだけなんで」と改めて全幅の信頼を強調。浜地、湯浅ら経験の浅い投手に7、8回を任せられるのも、最後に背番号13がどっしりと構えてくれているからこそだ。

 前回の登板となった7月31日のヤクルト戦では、2―1の9回1死から村上に痛恨の同点ソロを被弾。試合も延長戦の末に敗れた。ショックがなかったはずはないが、圧巻の投球でそれを振り払った。阪神の日本人左腕で23セーブ目を挙げたのは、84年山本和行の24セーブ以来38年ぶり。最多は同じ山本が82年に挙げた26で、更新もほぼ確実だ。

 逆転優勝に向け、さらにしびれるような戦いが待つ後半戦。岩崎が仕事を全うするたびに、奇跡が近づく。(山添 晴治)

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2022年8月3日のニュース