広島・床田 「試合前から警戒していた」村上に逆転3ラン被弾で借金生活逆戻り 29日にも自力V消滅

[ 2022年6月29日 04:44 ]

セ・リーグ   広島3―6ヤクルト ( 2022年6月28日    マツダ )

<広・ヤ>6回、村上に3点本塁打を打たれた床田(撮影・奥 調)
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 広島・床田寛樹投手(27)が1球に泣いた。28日のヤクルト戦(マツダ)で3点優勢の6回に1点を返され、4番・村上に痛恨の逆転3ランを被弾。5回まで1安打零封の好投もむなしく4敗目を喫した。チームの連勝は1分けを挟んで5で止まり、再び借金生活に逆戻り。29日に敗れると今季初めて自力優勝の可能性が消えるだけに、意地を見せたい。

 絶対に避けなければいけない場面で、一発長打の威力、怖さをまざまざと見せつけられた。「ソロはOK。無駄な四球とか、走者をためての一発が一番ダメ」。戦前にそう注意点を挙げながら、阻止できなかった痛恨。床田は唇をかみしめる。

 「コースは良かったけど、浮いた分、持っていかれる。試合前から警戒していたけど、あのレベルの打者は見逃してくれない…」

 3点優勢の6回。1死二塁で山崎に四球を与え、空気は重くなった。山田の右前適時打で1点を返され、なおも一、三塁で村上。その初球、148キロの直球は外角高めに甘く入り、逆転3ランとなって瞬く間に左中間席へ運ばれた。文字通りの“1泣”だった。

 「四球からの失点は、一番やっちゃいけないこと。ストライクで勝負しようと思ったけど、技術不足…。もったいないと思う」

 中軸前の四球が失点に絡み、床田は反省ばかりが口を突く。5回までは完ぺきだった。4回1死で、山崎の遊ゴロを小園がはじいて内野安打になるまで堂々の無安打投球。村上を申告敬遠し、得点圏に初の走者を置いた2死一、二塁では、青木を低めツーシームで空振り三振に斬った。

 だからこそ被弾のダメージは大きい。「一番気をつけないといけない打者。ミーティングでも挙がっていた。4番の前に走者をためないのが一つのポイントで、その前の四球が痛い」。佐々岡監督の指摘は、左腕の反省の弁そのままだった。

 「勝負どころで高さを間違わないように、しっかり抑え切れる投球をしていきたい」

 4敗目を喫した床田は、リベンジを誓って前を向く。ヤクルト戦で唯一勝ち星のある左腕でカード初戦を落とし、対戦成績は1勝8敗1分け。29日も敗れると、自力Vの可能性が早々と消える。本拠地で意地を見せるのか、それとも…。(江尾 卓也)

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