鈴木啓示氏 リズムに乗れなかった阪神先発の西純 失敗を怖がらず、思い切って打者に向かって

[ 2022年6月27日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6ー5中日 ( 2022年6月26日    甲子園 )

鈴木啓示氏
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 【鈴木啓示 視点】結果的には延長11回サヨナラ勝ちを飾った阪神だが、先発・西純は締まらなかった。初回から3点の援護を受けたにもかかわらず、2、3、4回と3イニング連続で先頭打者の出塁を許し、リズムに乗れないまま4回1/3で降板となった。

 リードを“守らないといけない”という気持ちが生じたのか、投球から力みを感じた。全体的にボールが高くなり甘く入った球を痛打された。気持ちばかりが先走り、肩に力が入っていた。先発投手の鉄則として(1)味方が得点した直後に点をやらない(2)回の先頭打者を出さない――がある。重々に承知していると思うが、改めて肝に銘じてほしい。

 最近の投球を見ていると、腕が縮こまっているように映る。まだ若い。失敗を怖がっていては成長しない。攻撃は最大の防御。今こそ“打てるものなら打ってみろ”という意識を持ち、思い切って打者に向かってほしい。2軍調整という手もあるかもしれないが、個人的には今後も1軍での起用継続を望む。緊張感のあるゲームに投げる中で、成長の糸口をつかんでほしい。(スポニチ本紙評論家)

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2022年6月27日のニュース